あん摩マッサージ指圧師の過去問
第30回(2022年)
午前 問72

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第30回(2022年) 午前 問72 (訂正依頼・報告はこちら)

痙直型脳性麻痺に典型的な足部変形はどれか。
  • 外反足
  • 扁平足
  • 凹足
  • 尖足

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この過去問の解説 (3件)

01

脳性麻痺は、発育期に脳の運動系の形成異常や損傷により、運動や姿勢を制御する能力が損なわれた病態の総称です。屈筋群と伸筋群の協調運動が障害されるため、姿勢の異常、筋トーヌスの亢進または低下が起こります。

選択肢1. 外反足

足関節が外反し、内側に曲がった状態です。

選択肢2. 扁平足

アーチが崩れ、土踏まずがなくなった状態です。

選択肢3. 凹足

土踏まずのアーチが強くなり足背部が盛り上がった変形です。   

選択肢4. 尖足

脳性麻痺では、腓腹筋やヒラメ筋などの緊張亢進により、つま先立ちの状態となる尖足が起こります。なので、これが正解であると考えられます。
 

まとめ

痙直型脳性麻痺で尖足が起こると、はさみ脚歩行となります。

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02

脳性麻痺とは、脳の運動野が損傷することによる、姿勢や運動障害で、主に胎児期から新生児期に起こったものをいいます。

・痙直型

筋緊張が強く、動作がぎこちなくなります。痙縮や固縮がみられ、上肢や下肢の発達障害も出現するため、関節変形や股関節脱臼が起こりやすくなります。

・アテトーゼ型

不随意運動がみられ、同一姿勢の保持が困難です。左右対称の姿勢がとりにくく、非共同性の筋緊張がみられます。心理的要因により、筋緊張が起こりやすくなります。

・固縮型

関節の動きが硬く、全身の筋肉の固縮がみられ、筋緊張が亢進するために、鉛管現象が出現します。

・失調型

姿勢保持のための筋肉の調整ができません。筋肉の衰弱と運動失調がみられ、振戦も出現します。

・低緊張型

全身の筋肉の緊張が低下し、力が入らない状態になります。

・混合型

痙直型とアテトーゼ型が多くみられます。

に分類されます。

選択肢1. 外反足

間違いです。

外反足は、土踏まずが消失した状態で、船底変形とも呼ばれます。過重時に踵骨が外反した状態となりますが、脳性麻痺による典型的な変形ではありません。

選択肢2. 扁平足

間違いです。

扁平足は、土踏まずのアーチが消失した状態で、病気にはならない程度のものが多く、外反足に比べると変形は小さいものになります。

選択肢3. 凹足

間違いです。

凹足とは、ハイアーチとも呼ばれ、遺伝やハイヒールの多用によることが原因といわれています。

選択肢4. 尖足

正解です。

脳性麻痺や脳血管障害による痙性麻痺の他にも、ポリオや腓骨神経麻痺などによる弛緩性麻痺があります。

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03

正解は 尖足 です。

脳性麻痺は生後4週以内までに生じた脳の非進行病変に基づく永続的な運動及び姿勢の異常を言います。

それらの症状は満2歳までに発現します。

脳性麻痺は5種類に分類され、中でも多いのがアテトーゼ型と痙直型です。

痙直型では筋緊張が全体的に高く、四肢の動きが少なく、知的障害は様々です。

選択肢1. 外反足

外反足は過度な足関節の柔軟性や、子宮内で足関節が背屈されていたことによるものです。

選択肢2. 扁平足

扁平足は靭帯機能の低下・破綻と後脛骨筋の機能不全による関節の不安定性が原因とされています。

選択肢3. 凹足

凹足は足の使いすぎなどによるものや、ハイヒールを長時間履いてることによる障害としてあげられます。

先天的には筋ジストロフィー(内反足の一種として)で見られることがあります。

選択肢4. 尖足

尖足は痙直性脳性麻痺やデュシェンヌ型筋ジストロフィーに見られる足部の変形の代表的な変形です。

まとめ

足部の変形もまとめて理解しておくといいと思います。

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