あん摩マッサージ指圧師の過去問 第31回(2023年) 午前 問10
この過去問の解説 (3件)
症例対照研究とは、『症例(病気を発症した人)』と
『対照(病気にはかかっていないが、年齢や性別などが似通っている人)』を
過去に遡って調査し、両者の比較をする研究です。
×
その病気にかかった人がどのくらいいるかということです。
罹患率が関係するのはコホート研究です。
×
その病気が原因で死亡した人がどのくらいいるかということです。
死亡率が関係するのはコホート研究です。
×
ある疾患に罹患した集団における、一定の観察期間内の死亡者の割合です。
疾病の重篤度を示す指標になります。
⚪︎
症例対照研究でわかるのは曝露率のオッズ比です。
症例対照研究(ケースコントロール研究)とは、疾病の原因を過去をさかのぼって調べていく研究方法のことで「後ろ向き研究」とも呼ばれます。
調査は、比較的簡単ですが、思い出しバイアスの影響を受けやすいというデメリットもあります。
例えば肺がんを発症した人と、肺がんを発症していない人に分けて、
それぞれの喫煙習慣の有無を調べるというような研究です。
一方この後ろ向き研究の逆で、「前向き研究」となるのが、「コホート研究」です。
これは、例えば、健康な人をランダムに100人選んで、喫煙の有無聞き、5年間継続的に調査して、肺がんが発生するかを研究するというように、
5年後の未来へ向かう研究となります。
この前向き研究も、後ろ向き研究と一緒に覚えておくと良いでしょう。
オッズとは、見込みの意味で、リスク比と似ていますが、違う物です。
このオッズ比は、症例対照研究での指標となります。
コホート研究では、罹患率や死亡率により、相対危険度を指標とします。
症例対照研究では、
目的とする疾患に罹患したことのある人と
罹患したことがない人をそれぞれ集め、
過去の暴露状況を比較、分析し、
疾患との関連性を明らかにします。
罹患率は、ある一定の期間の人口に対して、
同時期に新たに発生した患者の割合を表すものです。
死亡率は、ある集団の中で、
一定の期間に死亡した人の割合のことです。
致命率は、ある疾患に罹患した人のうち、
その疾患が原因で死亡する人の割合です。
オッズ比は、ある事象が起こる確率の、
その事象が起こらない確率に対する比を示しています。
症例対照研究で算出できますので、
これが正解であると考えられます。
疫学指標は、暴露群やコントロール群における、
疾病などの有害な事象が存在する割合や発生頻度などを
示しています。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。