あん摩マッサージ指圧師の過去問
第31回(2023年)
午前 問15

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第31回(2023年) 午前 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

成人の仙骨について正しいのはどれか。
  • 前弯をなす。
  • 仙骨管には脊髄が通る。
  • 外側仙骨稜は横突起に相当する。
  • 仙骨角は骨盤の分界線を構成する。

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この過去問の解説 (3件)

01

仙骨は、骨盤の後方部分のパーツで、5つの仙椎が癒合して形成された骨です。

左右の仙腸関節により寛骨と結合し、さらに下方の尾骨が結合すると、骨盤が形成されます。

仙骨は、上方にあるのに仙骨底、下方は仙骨尖とよばれるので、気を付けましょう。

尚、仙骨神経叢とは、第4腰神経前枝の下半と、第5腰神経、第1第2仙骨神経、第3仙骨神経前枝の一部からなり、梨状筋の前面より下方へ坐骨神経を出します。

選択肢1. 前弯をなす。

前弯という用語は、

脊椎における生理的湾曲の事を指し、

頸椎、腰椎が前弯し、

胸椎、仙尾部は後湾しています。

選択肢2. 仙骨管には脊髄が通る。

脊髄は脊柱管の中にあり、第1~第2腰椎までで終わってしまいます。

この先の第3第4第5脊柱管と、それに続く仙骨管の中にあるのは、

脊髄神経の束である「馬尾神経」です。

選択肢3. 外側仙骨稜は横突起に相当する。

仙骨における隆起部分は、

中央が、正中仙骨稜で、

その隣に走るのが、中間仙骨稜(各仙椎の関節突起が癒合し形成)

この隣ある4対の後仙骨孔の外側に、

外側仙骨稜が走っています。

これは、各仙椎の横突起が癒合して形成されたもので、

「仙骨孔の外側に位置するので外側仙骨稜」と、覚えましょう。

選択肢4. 仙骨角は骨盤の分界線を構成する。

分界線とは、骨盤を上方の大骨盤と、下方の小骨盤に分ける基準線の事で、

大骨盤には、腹腔内臓が入り、

小骨盤には、骨盤内臓が入っています。

この分界線は、

岬角、弓状線、恥骨櫛、恥骨結合上縁

を結んでいる線となります。

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02

仙骨とは、脊椎の下部に位置する大きな三角形の骨です。

腸骨と繋がります。

選択肢1. 前弯をなす。

×

仙骨は全体に湾曲しており、前傾していますので、前弯ではありません。

前弯しているのは頸椎と腰椎です。

選択肢2. 仙骨管には脊髄が通る。

×

仙骨管には馬尾神経が通るのでこれは違います。

馬尾神経とは脊髄から枝分かれした神経のことです。

脊髄はL1〜2付近までです。

選択肢3. 外側仙骨稜は横突起に相当する。

⚪︎

外側仙骨稜とは、仙骨の後面の後仙骨孔よりも最外側にある隆線のことです。

仙椎の横突起とそれに関係した靭帯が癒合して骨化したものです。

選択肢4. 仙骨角は骨盤の分界線を構成する。

×

仙骨角とは仙骨尖の外側にある角状の部位のことで、

分界線の場所とは異なります。

分界線とは、

仙骨の岬角、腸骨の弓状線、恥骨櫛および恥骨結合の上縁を結ぶ線のことです。

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03

仙骨は、脊椎の下部にあり、

三角形に近い形をした大きな骨です。

選択肢1. 前弯をなす。

前弯をなすのは、頚椎と腰椎です。

前弯とは、

脊椎が体の前方に向かってできている

カーブのことです。

選択肢2. 仙骨管には脊髄が通る。

仙骨管とは、仙骨の中を縦に貫く管で、

脊髄神経である馬尾が通っています。

選択肢3. 外側仙骨稜は横突起に相当する。

外側仙骨稜は、

後仙骨孔の外側にある稜線です。

横突起が癒合したものですので、

これが正解であると考えられます。

選択肢4. 仙骨角は骨盤の分界線を構成する。

仙骨角は、

中間仙骨稜の下端で、

尾骨とつながっています。

恥骨結合上縁から、

左右の恥骨上縁を経て、

腸骨の弓状線から仙骨の岬角までの線が

骨盤の分界線となります。

まとめ

骨盤周囲の構造について、振り返っておきましょう。

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