あん摩マッサージ指圧師の過去問 第31回(2023年) 午前 問35
この過去問の解説 (3件)
免疫グロブリンに関する問題です。
免疫とは、自己(自分自身)と非自己(異物)を識別し、異物を排除する働きを持ちます。
この異物にくっ付き、周りに知らせる物質が、抗体となり、異物(抗原)と抗体の反応を、抗原抗体反応と呼ばれ、この抗体には、以下の5種類があります。
IgG 最も多く、マクロファージを活性化する
IgM 侵入した抗原に対して最初に作られる
IgA 粘膜免疫
IgD まだ不明
IgE Ⅰ型アレルギーの原因となりやすい
このうちの、
IgAの粘膜免疫とは、目、鼻、喉、気管支、腸管などの粘膜にあります。
免疫グロブリン(抗体)は、B細胞が活性化した形質細胞から産生されます。
免疫グロブリン(抗体)は構造の違いにより5種類あり、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEに分類されます。また、血液中ではこの順に多く含まれます。
病原体などの侵入部位となりやすい目、鼻、口などの粘膜には、病原体などの侵入を防ぐ生体防御機構が存在します。
IgAの多くは粘膜上に分泌され、病原体などの異物の侵入を防いでいます。これが正解だと考えられます。
また、母乳にも多く含まれており、乳児が母乳を飲むことで、IgAは乳児の上気道や消化管粘膜に分布し、感染防御に作用します。
IgEはマスト細胞にあるレセプターにも結合します。その後、再度抗原がマスト細胞のIgEに結合することで、ヒスタミンを放出し、その結果、気管支ぜんそくや花粉症などのⅠ型アレルギー(即時型)を引き起こします。
IgGは、血液中に最も多く存在し、オプソニン化の作用があります。オプソニン化とは、マクロファージなど食細胞の貪食を促進させる作用のことを言います。また、Ⅱ型・Ⅲ型アレルギーに関与します。
IgMは、細菌やウイルスなどの抗原が侵入したときに、最初に作られる抗体です。補体の活性化や細菌凝集などの作用があります。また、Ⅱ型・Ⅲ型アレルギーに関与します。
粘膜面においては、体外の粘液中に分泌されたIgAが病原体の侵入を防ぎ、免疫の一端を担っています。
また、IgDに関しては、B細胞の分化に関与するとされていますが、その詳細は不明です。
粘膜免疫は、目や鼻、口などの粘膜で、
病原体などの異物の侵入を防ぐ役割を持っています。
IgAは、粘膜の表面などに存在しており、
病原体などの異物が体内に入らないよう、
作用していますので、
これが正解であると考えられます。
IgEは、アレルギーに関連する抗体です。
IgGは、血液中に最も多く含まれ、
細菌やウイルスなどと結びついて、
体に害を及ぼさないよう作用します。
IgMは、細菌やウイルスなどが体内に侵入すると、
最初に作られます。
免疫グロブリンには、
IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類があります。
IgDについては、量も少なく、
はっきりした役割がわかっていませんが、
Bリンパ球に関与しているといわれています。
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