あん摩マッサージ指圧師の過去問 第31回(2023年) 午前 問38
この過去問の解説 (3件)
中枢神経疾患で
多く見られる歩行としては、
パーキンソン病における「突進歩行」、「すくみ足」、「加速歩行」、「小刻み歩行」
片麻痺における「ぶん回し歩行」
小児麻痺における「痙性対麻痺歩行」
小脳疾患における「失調性歩行」、「酩酊歩行」
などがあります。
中枢神経疾患とは、脳・脊髄といった中枢神経系が障害されることでみられる疾患です。
鶏歩は、総腓骨神経麻痺でみられます。
下垂足になっているので、歩行の際に膝を高く上げて、つま先から投げ出すように歩く歩行のことです。
間欠跛行は、腰部脊柱管狭窄症、閉塞性動脈硬化症などでみられます。歩行を続けると下肢の痛みやしびれが出現して歩けなくなりますが、一定時間休むと再び歩けるようになる歩行のことです。
腰部脊柱管狭窄症の場合は神経性間欠跛行、閉塞性動脈硬化症の場合は血管性間欠跛行とも言います。
神経性間欠跛行の場合は、休む時にしゃがむことで再び歩くことができ、血行性間欠跛行の場合は、姿勢に関係なく休むと再び歩くことができます。
失調性歩行は、両足を開いて、酔っぱらったように全身を揺らしながら歩く歩行のことで、小脳の病変(脊髄小脳変性症など)でみられます。小脳の病変は中枢神経疾患であるため、これが正解であると考えられます。
動揺性歩行は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーや両側の中殿筋麻痺などでみられます。腰を左右にゆすって歩く歩行で、別名アヒル歩行とも呼ばれます。
異常歩行を知ることで、障害部位や原因疾患が推測できることがあります。
そのほかの異常歩行の種類として、疼痛回避歩行、トレンデレンブルグ歩行、ぶん回し歩行、はさみ脚歩行などがあります。
疼痛回避歩行は椎間板ヘルニアなどの痛みが原因で起こります。
トレンデレンブルグ歩行は片側の中殿筋麻痺で起こります。
ぶん回し歩行は脳血管障害により起こります。
はさみ脚歩行は脳性まひにより起こります。
中枢神経系疾患は、脳や脊髄に関連した疾患で、
障害される部位により、さまざまな症状がみられます。
鶏歩とは、
下垂足となった足がひっかからないよう、
足を投げ出すような歩き方です。
腓骨神経麻痺の際にみられます。
間欠跛行は、
一定時間、あるいは一定の距離を歩くと、
足のしびれや痛みを生じて歩けなくなり、
一度休むと歩けるようになる歩行です。
腰部脊柱管狭窄症や、
閉塞性動脈硬化症などの際にみられます。
失調性歩行は、
ふらふらと不安定に、踵を打つような歩行で、
小脳をはじめ、脳の機能障害が影響して生じます。
中枢神経疾患で生じますので、
これが正解であると考えられます。
動揺性歩行は、脊柱の前彎を伴い、
体幹を左右に揺らして歩く歩行で、
トレンデンブルグ歩行ともよばれます。
進行性筋ジストロフィーなど、
中臀筋の筋力低下によって生じます。
原因となる障害部位によって、
特徴的な歩行がみられることがあります。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。