あん摩マッサージ指圧師の過去問
第31回(2023年)
午前 問45

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第31回(2023年) 午前 問45 (訂正依頼・報告はこちら)

視診所見と疾患の組合せで正しいのはどれか。
  • マン・ウェルニッケ肢位 ――― クッシング症候群
  • 眼球突出 ―――――――――― マルファン症候群
  • 満月様顔貌 ――――――――― バセドウ病
  • 仮面様顔貌 ――――――――― パーキンソン病

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この過去問の解説 (3件)

01

視診とは、検査者の眼で患者の外形と外観を観察し、所見をとる診察法です。

選択肢1. マン・ウェルニッケ肢位 ――― クッシング症候群

マン・ウェルニッケ肢位は、脳血管障害後遺症の片麻痺でみられる特徴的な肢位です。麻痺した下肢は痙性となり、足はやや足底側で底屈し、前腕は屈曲・回内位をとり、上腕は内転した状態になります。

クッシング症候群は、副腎皮質から分泌されるコルチゾルの機能亢進でみられます。視診では満月様顔貌がみられるのがみられます。

選択肢2. 眼球突出 ―――――――――― マルファン症候群

眼球突出は、バセドウ病でみられ、外眼筋や眼窩脂肪の炎症による腫れのために起こります。

マルファン症候群では、眼球陥凹がみられます。

選択肢3. 満月様顔貌 ――――――――― バセドウ病

満月様顔貌は、顔全体が満月のように丸みをおびた状態の顔貌のことで、クッシング症候群でみられます。

バセドウ病では眼球突出がみられます。

選択肢4. 仮面様顔貌 ――――――――― パーキンソン病

仮面様顔貌は、顔面の筋肉が硬直し、運動機能が低下しているため、表情が乏しく、あたかも能面のような顔貌になることを言います。主にパーキンソン病や全身性進行性硬化症などでみられます。

なので、これが正解であると考えられます。

まとめ

顔貌には、無欲状顔貌、ヒポクラテス顔貌、仮面様顔貌、満月様顔貌などがあります。

また、そのほか視診で確認できる内容として、身体計測、体格、異常歩行、姿勢や体位などがあります。視診で確認できる内容を再度復習しておきましょう。

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02

視診では、目でみることにより、

患者の身体機能や症状を観察します。

選択肢1. マン・ウェルニッケ肢位 ――― クッシング症候群

マン・ウェルニッケ肢位は、

脳血管障害後遺症の片麻痺でみられる肢位です。

肩関節は内転・内旋、肘関節は屈曲、手関節は掌屈し、

手指は屈曲しています。

クッシング症候群では、

副腎から分泌されるコルチゾルが増加するため、

満月様顔貌がみられます。

選択肢2. 眼球突出 ―――――――――― マルファン症候群

眼球突出は、

バセドウ病などの際にみられます。

眼球の後の筋肉や脂肪が腫れ、

眼球が前に押し出されるために生じます。

マルファン症候群では、

眼球が陥没してみえます。

選択肢3. 満月様顔貌 ――――――――― バセドウ病

満月様顔貌は、

クッシング症候群などの際にみられます。

バセドウ病では、

眼球突出がみられます。

選択肢4. 仮面様顔貌 ――――――――― パーキンソン病

仮面様顔貌は、

顔の表情筋の機能が低下することで生じます。

ドーパミンが減少する、

パーキンソン病の際などにみられますので、

これが正解であると考えられます。

まとめ

視診は、東洋医学では望診にあたります。

参考になった数1

03

視診では、患者の体の形態、機能の異常、また疾患の徴候を、外観から観察します。

病的な身長には、

高身長→下垂体性巨人症、マルファン症候群

低身長→クレチン病、ターナー症候群

病的な顔貌には、

ヒポクラテス顔貌→がん末期、死期が近い

仮面様顔貌→パーキンソン病、強皮症

無欲状顔貌→うつ病、腸チフス、肺血症

満月様顔貌→クッシング症候群

などがあります。

選択肢1. マン・ウェルニッケ肢位 ――― クッシング症候群

マン・ウェルニッケ肢位といえば、片麻痺に特徴的な肢位です。

また、クッシング症候群では、満月様顔貌の他に、中心性肥満もみられます。

選択肢2. 眼球突出 ―――――――――― マルファン症候群

眼球突出といえば、バセドウ病です。

バセドウ病では、他にも痩せの症状もみられます。

また、マルファン症候群では、クモ状指や、眼球陥凹がみられます。

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