あん摩マッサージ指圧師の過去問
第31回(2023年)
午前 問80

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第31回(2023年) 午前 問80 (訂正依頼・報告はこちら)

「60歳の男性。最近過食するようになり、倦怠感、多飲、多尿を認める。空腹時血糖134mg/dL、HbA1c6.7%。」
合併症として起こりにくいのはどれか。
  • 網膜症
  • 腎障害
  • 出血傾向
  • 末梢神経障害

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この過去問の解説 (3件)

01

糖尿病の慢性合併症では、高血糖の持続による血管性合併症が重要です。糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害が三大合併症といわれています。糖尿病足病変や白内障、糖尿病性黄色腫や歯周病などが生じる場合もあります。

選択肢1. 網膜症

糖尿病性網膜症は、慢性の高血糖で網膜細小血管が障害されます。新生血管が発生し、これが破綻することによって出血し増殖膜が生じ網膜を牽引することで網膜剥離をきたすものです。 

選択肢2. 腎障害

腎障害は高血糖の持続に伴う細小血管障害により起こります。初期に自覚障害はなく、糸球体の機能や構造の異常が生じるものです。病状が進行すると人工透析が必要になる場合があります。

選択肢3. 出血傾向

出血傾向は、血液凝固因子が減少することで生じます。糖尿病の合併症では起こりにくいため、これが正解であると考えられます。

選択肢4. 末梢神経障害

神経栄養血管の細小血管障害や血栓症あるいは神経組織の代謝異常により、感覚神経や自律神経などが障害されます。
 

まとめ

糖尿病には1型、2型があります。1型は全体の5%、小児に多く、自己免疫や遺伝的要因が原因とされています。2型は全体の95%、主に中高年に多く、遺伝的要因や生活習慣が原因とされます。
2型糖尿病の診断基準は、空腹時血糖が126㎎/dL以上、ブドウ糖負荷試験2時間値が200㎎/dL 以上、HbA1c6.5%以上だと糖尿病と診断されます。

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02

糖尿病の問題です。

空腹時血糖ですが、

正常値は、80~99

糖尿病予備軍とされているのが、100~125

糖尿病となるのは、126以上となっています。

HbA1c(ヘモグロビンA1c)は、

正常値が5.9以下

糖尿病予備軍とされるのは、6.0~6.4

糖尿病となるのは、6.5以上となります。

また、糖尿病の初期症状として、

手足のしびれや、ED、掻痒感、

そして、頻尿や多汗、口喝、また、倦怠感などがあります。

初期の糖尿病の治療としては、

血糖値のコントロールが重要になってくるため、

食事や運動などの、生活習慣の改善指導ということからはじめていきますが、

糖尿病が進行してしまった場合の

3大合併症として、

糖尿病性網膜症

糖尿病性腎症

糖尿病性神経障害

は、覚えておきましょう。

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03

60歳の男性は、

空腹時血糖が134mg/dL、HbA1cが6.7%であり、

倦怠感、多飲、多尿といった症状を伴うことから、

糖尿病の可能性があります。

選択肢1. 網膜症

網膜症は、糖尿病の合併症のひとつです。

網膜の血管が障害されるためにおこり、

失明の原因となる場合があります。

選択肢2. 腎障害

腎障害は、糖尿病の合併症のひとつです。

糸球体内の血管が障害されるためにおこり、

病状が進行すると、

人工血液透析が必要になる場合があります。

選択肢3. 出血傾向

出血傾向は、血液中の血小板をはじめとする

血液凝固因子が減少するために生じます。

糖尿病の合併症として起こりにくいものですので、

これが正解であると考えられます。

選択肢4. 末梢神経障害

末梢神経障害は、糖尿病の合併症のひとつです。

高血糖により神経細胞の変性などがおこり、

しびれや痛みなどを生じます。

まとめ

網膜症、腎障害、末梢神経障害は、

糖尿病の3大合併症といわれており、

これらの予防のためにも、

血糖値のコントロールが重要になってきます。

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