あん摩マッサージ指圧師の過去問 第31回(2023年) 午後 問13
この過去問の解説 (3件)
腹診とは、腹部で行う診察法です。患者を仰臥位にし、足を伸ばした状態にして、検査者の手掌・指腹を用いて行われます。難行系腹診では、肝病は臍の左、心病は臍の上、脾病は臍、肺病は臍の右、腎病は臍の下に動気があり、ここを押すと硬いもしくは痛みがみられます。
血の病変では、お血の腹証として、小腹急結(少腹急結)があります。下腹部、左下腹部に抵抗や硬結・圧痛がみられます。
心の病変では、難行系腹診では、みぞおちにつかえる感じが生じる場合があります。また、傷寒論系腹診では、みぞおちが自覚的につかえるものを心下痞とよび、他覚的に硬く抵抗のあるものを心下硬と言います。なので、これが正解であると考えられます。
肝の病変では、難行系腹診では左側腹部の硬さや圧痛がみられます。また、傷寒論系腹診では、季肋下部に充満感があり、肋骨弓の下縁に指を入れようとしても苦しかったり、圧痛があって入らないものを胸脇苦満と言います。
腎の病変では、難行系腹診では下腹部の硬さや圧痛がみられます。また、傷寒論系腹診では、下腹部に力がなく、ふわふわとして知覚鈍麻があるものを小腹不仁と言います。
難行系腹診(五臓診)と傷寒論系腹診(特定腹証)ともに証を立てる上で重要な要素です。それぞれの腹診の内容やポイントを押さえておくとよいでしょう。
腹診は、切診のひとつで、
患者の腹部に触れてその様子を診察します。
血の病変では、
下腹部に圧痛がみられることがあります。
心の病変では、
自覚症状としてみぞおちにつかえる感じが
生じる場合がありますので、
これが正解であると考えられます。
肝の病変では、
側腹部や季肋部に張りが見られることがあります。
腎の病変がある場合、
臍下の腹壁の緊張が低下することがあります。
腹診は、仰臥位で行いますが、足は伸ばした状態で行います。
腹診で診る主な症状としては、
心下痞硬(シンカヒコウ)
みぞおちの圧痛と抵抗、胸悶感
胃内停水
みぞおちの叩打で水の音がする
胸脇苦満
季肋部に指を入れると苦しい
小腹拘急
下腹部の過緊張
小腹不仁
下腹部に力がなく、張りがない
臍傍圧痛
臍周囲の圧痛
正中芯
腹部正中線上に索状硬結が触察できる
また、
腹診と臓腑との関連については、
心窩部は、心証
下腹部は、腎証
の2つは覚えておくと良いでしょう。
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