あん摩マッサージ指圧師の過去問 第31回(2023年) 午後 問14
この過去問の解説 (3件)
五志とは、五臓を害する感情や病んだ時にみられる感情のことをさし、怒・喜・思・憂・恐の5つです。それぞれ肝・心・脾・肺・腎が対応しています。
七情とは、病の原因となる感情のことで、怒・喜・思・憂・悲・恐・驚のことを指します。
特定の感情が長時間持続すると、その感情と関連する臓腑の機能が失調します。逆に臓腑の機能が失調すると、その臓腑に関連した感情が出現しやすくなります。
肺は、過度の悲しみや憂いにより失調します。悲しみや憂いには気をうっ滞させる特徴があります。特に肺は気を全身に流す役割があるため、失調すると気がうっ滞しやすくなります。
脾は、過度に思う・考えることで失調します。思う・考えるには、気を鬱結させる特徴があります。また、脾は固摂作用があるため、中にとどめるという気の作用があります。そのため、過度に思う・考えると、脾の機能に影響を与え、食欲不振や些細なことで考え込むなどの症状が起こるようになります。
肝は、過度の怒りにより失調します。怒りには、気を上昇させる特徴があります。また、肝には昇発という特性があり、肝の気が上昇しやすい傾向にあります。そのため、過度な怒りは肝に影響を及ぼし、気を上昇させ、易怒といった症状が起こるようになります。
腎は、過度の驚きによって失調します。驚きは、気の乱れを引き起こします。驚は一時的な感情であり、気が安定すればすぐ沈静化しますが、腎からの原気が不十分だと、制御ができず、些細なことで驚いたり、動悸や失禁などの症状が起こるようになります。
そのほか、心は、過度な喜びにより失調します。喜びには気を緩ませる特徴があります。また、心には、血を全身に送る作用があります。喜びすぎると気が過剰に緩むことで血をうまく送り出せなくなり、精神のコントロールができなくなるといった症状が起こります。
五志は怒・喜・思・憂・恐の5つの感情で、
各々が五臓に対応し、身体の機能に影響を及ぼしています。
七情は、病気の原因となる感情のことで、
喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の7つがこれに当たります。
気を上昇させる七情は、
「怒ればすなわち気上がる」とのことから、
「怒」であることがわかります。
肺は、過度の悲しみや憂いにより失調します。
脾は、過度に思うことより失調します。
肝は、過度の怒りによって失調しますので、
これが正解であると考えられます。
腎は、過度の驚きによって失調します。
心は、過度な喜びにより失調します。
五志とは、
怒、喜、思、悲、恐
七情とは、
怒、喜、思、悲・憂、恐・驚
このうち、気を上昇させる七情とは、
肝の怒ということになります。
肝証は怒りっぽくなるので、気が上がるというイメージにつながります。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。