あん摩マッサージ指圧師の過去問
第31回(2023年)
午後 問47
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第31回(2023年) 午後 問47 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す病証で募穴を用いて治療する場合、最も適切な組合せはどれか。
「78歳の男性。全身がだるく、腰が冷えて、力が入らない。食が細く朝方に下痢をする。舌苔は白、脈は沈遅を認める。」
「78歳の男性。全身がだるく、腰が冷えて、力が入らない。食が細く朝方に下痢をする。舌苔は白、脈は沈遅を認める。」
- 章門 ――― 京門
- 章門 ――― 期門
- 石門 ――― 期門
- 石門 ――― 京門
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この過去問の解説 (3件)
01
12経絡に関連する募穴は、1つづつありますが、同じ経絡上にない経穴が募穴となっている場合もあるので、注意が必要です。
肝経→期門
心経→巨闕(任脈)
脾経→章門(肝経)
肺経→中府
腎経→京門(胆経)
心包経→檀中(任脈)
胆経→日月
小腸経→関元(任脈)
胃経→中脘(任脈)
大腸経→天枢(胃経)
膀胱経→中極(任脈)
三焦経→石門(任脈)
問題文の病証は、
「78歳の男性。全身がだるく、腰が冷えて、力が入らない。食が細く朝方に下痢をする。舌苔は白、脈は沈遅を認める。」
先ず、「だるさ」と「腰に力が入らない」ということから、腎の症状とみなし、
「食が細い」「下痢」ということから、脾胃と大腸の症状と考えられます。
さらに冷えがあることから、陽虚証と判断します。
一方、白苔は、
寒邪、湿邪によって起こる消化不良や、風邪、冷えによる症状で、気虚と捉えられます。
脈が沈遅とは、
沈脈の場合は、裏証で、病は深いとみなし、
逆に、浮脈の場合は、表証で、病は浅いとみなせます。
遅脈とは、虚寒証とみなし、
逆に、数脈(速い脈)は、実熱証のイメージを持つと良いでしょう。
以上のことを踏まえて、
選択肢の中にある募穴をみると、
章門は、脾の募穴
京門は、腎の募穴
期門は、肝の募穴
石門は、三焦の募穴
となっているので、
脾の章門と、腎の京門、を選べば正解となります。
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02
ポイントとして、全身のだるさ、腰が冷えて力が入らないというのは腎の症状であり、食が細く朝方に下痢をすることから脾の症状が疑われます。
舌苔が白ということは気虚の所見です。脈が沈ということは裏証、遅脈ということは、虚寒証であることが考えられます。
章門は脾の募穴、京門は腎の募穴です。この症例は腎と脾の症状が認められているため、これが正解であると考えられます。
章門は脾の募穴、期門は肝の募穴です。
石門は三焦の募穴、期門は肝の募穴です。
石門は三焦の募穴、京門は腎の募穴です。
募穴については、以下の組合せをおさえる必要があります。
肝の募穴:期門
心の募穴:巨闕
脾の募穴:章門
肺の募穴:中府
腎の募穴:京門
心包の募穴:膻中
胆の募穴:日月
小腸の募穴:関元
胃の募穴:中脘
大腸の募穴:天枢
膀胱の募穴:中極
三焦の募穴:石門
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03
症例の男性は、全身のだるさ、腰の冷えがあり、
力が入らないと訴えています。
また、食の細さと朝方の下痢があるとのことでした。
また、舌苔は白、脈は沈遅を認めるとのことから、
脾胃の機能低下が進行し、
脾陽虚となっている様子がうかがえます。
章門は脾経の、京門は腎経の募穴です。
脾と腎は相剋関係にあり、
互いに影響を及ぼすことから、
これが正解であると考えられます。
章門は脾経の、期門は肝経の募穴です。
石門は三焦経の、期門は肝経の募穴です。
石門は三焦経の、京門は腎経の募穴です。
募穴は、多くの臓腑の気が集まるところです。
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