あん摩マッサージ指圧師の過去問
第31回(2023年)
午後 問66
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第31回(2023年) 午後 問66 (訂正依頼・報告はこちら)
「28歳の男性。和太鼓の激しい稽古を連日続けていたら、右肘の内側が痛くなり同側の小指と小指球にしびれが出現した。」
施術対象筋として最も適切なのはどれか。
施術対象筋として最も適切なのはどれか。
- 円回内筋
- 浅指屈筋
- 長母指外転筋
- 尺側手根屈筋
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この過去問の解説 (3件)
01
右肘の内側の痛み、同側の小指と小指球のしびれから、尺骨神経の障害が生じる肘部管症候群が疑われます。
円回内筋の上腕頭と尺側頭の間、浅指屈筋の膜性起始部で絞扼されて生じるのが、円回内筋症候群です。絞扼される神経は正中神経です。
円回内筋と浅指屈筋の膜性起始部で絞扼されて生じるのが、前骨間神経麻痺です。絞扼される神経は正中神経の枝である前骨間神経です。
長母指外転筋腱にある腱鞘に炎症が生じると狭窄性腱鞘炎となります。
肘部管は尺側手根屈筋の起始部にある上腕頭と肘頭にまたがる靭帯の直下に形成されるトンネル状の構造物です。なので、施術対象となる筋肉は尺骨神経の絞扼に関与する尺側手根屈筋などが対象となります。本症例は肘部管症候群が疑われるため、これが正解であると考えられます。
上腕骨内側上顆の後方には尺骨神経溝があり、尺側手根屈筋の起始部にある上腕頭と肘頭にまたがる靭帯によりトンネル状の構造ができます。これを肘部管と言い、その部位が障害されるとと尺骨神経麻痺が生じます。これが肘部管症候群です。
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02
問題文の症例から、尺骨神経の症状ということが推測出来ます。
尺骨神経障害は、肘部管症候群やギヨン管症候群などがありますが、
本症例では、「肘の内側の痛み」があるということから、肘部管症候群を疑えます。
尺骨神経は、上腕骨の内側上顆にある尺骨神経溝を通り、尺側手根屈筋の付着部にある弓状靭帯(Osborne靭帯)の下を通り、尺側手根屈筋が二股に分かれた、上腕頭と尺骨頭の間に潜り込み、尺側手根屈筋と浅指屈筋との間を走行し、ギヨン管を通り、小指へ向かいます。
肘部管は、この尺骨神経溝、弓状靭帯、尺側手根屈筋の上腕頭と尺側頭によって形成されます。
よって、肘部管症候群における施術対象筋としては、尺側手根屈筋となります。
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03
症例の男性は、右肘内側の痛みと
同側の小指と小指球に痺れが出現しています。
和太鼓の激しい稽古を続け、
肘の痛みと、痺れの部位が小指側に生じていることから、
尺骨神経損傷による肘部管症候群が疑われます。
円回内筋は、
正中神経に支配されている筋です。
浅指屈筋は、
正中神経に支配されている筋です。
長母指外転筋は、
橈骨神経に支配されている筋です。
尺側手根屈筋は、
尺骨神経に支配されている筋です。
施術対象筋として、最も適切であり、
これが正解であると考えられます。
前腕の解剖について振り返っておきましょう。
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