あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午前 問19

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午前 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

胎児循環について正しいのはどれか。
  • 臍帯には3本の血管が通る。
  • 臍動脈は胎盤からの血液を胎児へ運ぶ。
  • 卵円孔は左右の心室をつなぐ。
  • 動脈管は出生前に閉塞する。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

胎児循環のポイントとしては、

肺に血液を送らなくてよいために、

右心房から卵円孔によって、直接左心房へ血液が流れ、左心室、大動脈と行くルートと、

右心房、右心室から出る肺動脈が肺をスルーして、ボタロー管となり、直接大動脈弓に注ぐルートがあること、

 

また、肝臓にも血液を送らなくてよいために、

臍静脈から、肝蔵をスルーし、静脈管(アランチウス管)を通って下大静脈へ注ぐという事、

 

そして、
臍動脈には静脈血、
臍静脈には動脈血が流れているという事を


覚えておきましょう。

 

選択肢1. 臍帯には3本の血管が通る。

左右の内腸骨動脈から分岐した

臍動脈(静脈血)二本と、

 

臍静脈(動脈血)一本の

 

合計3本となります。
 

選択肢2. 臍動脈は胎盤からの血液を胎児へ運ぶ。

臍動脈は、胎児の静脈血を胎盤へ戻す血管です。

選択肢3. 卵円孔は左右の心室をつなぐ。

心房にあります。

選択肢4. 動脈管は出生前に閉塞する。

出生後に、動脈管索となり、細くなって閉塞します。

参考になった数1

02

この問題では、胎児循環に関する正しい知識を問うています。

 

胎児循環は、出生後の成人循環とは異なり、胎盤を介した酸素と栄養の供給が特徴です。

 

胎児循環に特有な構造である卵円孔や動脈管について正しく理解する必要があります。

選択肢1. 臍帯には3本の血管が通る。

臍帯には2本の臍動脈と1本の臍静脈が通っています。

 

臍動脈は酸素を使った血液を胎盤に送り、臍静脈は酸素や栄養を含む血液を胎児に送り返します。

 

したがって、この選択肢が正解です。

選択肢2. 臍動脈は胎盤からの血液を胎児へ運ぶ。

臍動脈は胎児の血液を胎盤へ運んで胎盤で酸素を供給します。

 

そのため、胎児から胎盤に向かう血管です。

 

胎盤から胎児へ酸素や栄養を送るのは臍静脈です。

 

したがって、この選択肢は不正解です。

選択肢3. 卵円孔は左右の心室をつなぐ。

卵円孔は左右の心房をつなぐ穴です。

 

胎児の心臓内で血液が肺を経由せずに通過する経路を提供しています。

 

左右の心室をつなぐわけではないため、この選択肢は不正解です。

選択肢4. 動脈管は出生前に閉塞する。

動脈管(動脈管開存)は、胎児期に大動脈と肺動脈をつなぐ重要な血管です。

 

動脈管は出生後に役割を終えて閉鎖します。

 

出生後に閉塞するため、この選択肢は不正解です。

まとめ

胎児循環において臍帯を通る血管の数は重要なポイントです。

 

この問題の正解は「臍帯には3本の血管が通る」です。

 

3本の血管は以下のとおりです。

・臍動脈 2本
胎児から胎盤へ酸素を使った血液を運ぶ

・臍静脈 1本
胎盤から胎児へ酸素や栄養を含んだ血液を運ぶ

 

臍動脈と臍静脈の働きの違いを確実に押さえておく必要があります。

参考になった数0

03

胎児循環とは胎児のみに見られる母体の血液を利用して生きていくための大切な循環機能のことを言います。

母体、胎児を安全に治療・ケアをしていくために必要な知識となります。

選択肢1. 臍帯には3本の血管が通る。

正しいです。

臍帯は胎児と胎盤をつなぐ重要な組織です。老廃物や栄養のやり取りを行います。2本の臍静脈と1本の臍動脈の計3本で構成されています。

選択肢2. 臍動脈は胎盤からの血液を胎児へ運ぶ。

臍動脈は胎児の静脈血を胎盤に送り、臍静脈は酸素を多く含んだ動脈血を胎盤から胎児へ運びます。

上記から、不正解です。

選択肢3. 卵円孔は左右の心室をつなぐ。

酸素を多く含む血液が左心房に入り、そのほとんどが卵円孔を通り右心房へ入ります。

選択肢4. 動脈管は出生前に閉塞する。

動脈管は退化し、動脈管索になります。つまり退化するのであって、閉塞はしません

まとめ

胎児循環は胎児が生きていくための重要な循環システムです。

出生前後で名前が変わったりするものもあるため混乱しがちですがしっかり覚えておきましょう。

参考になった数0