あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午前 問34

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午前 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

急性左心不全で最初にうっ血が生じる臓器はどれか。
  • 肝臓
  • 腎臓
  • 脾臓

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、急性左心不全が発生した際に、最初にうっ血が生じる臓器を問うています。

 

左心不全では、左心室が十分に血液を全身へ送り出せなくなります。

 

そのために血液が肺にうっ滞することがよくあります。

 

左心不全と関連する循環のメカニズムを理解することが重要です。

選択肢1. 肺

急性左心不全が発生すると、左心室のポンプ機能が低下して血液が肺に逆流しやすくなります。

 

この結果、肺にうっ血が生じて肺うっ血や肺水腫が起こりやすくなります。

 

これは、急性左心不全における代表的な病態です。

 

この選択肢が正解です。

選択肢2. 肝臓

肝臓のうっ血は、右心不全で見られることが多いです。

 

右心不全では、全身からの血液が右心房・右心室に戻りにくくなり、肝臓などの臓器でうっ血が発生します。

 

左心不全では直接的に肝臓には影響が少ないため、誤りです。

 

この選択肢は不正解です。

選択肢3. 腎臓

腎臓は血流の減少により機能が低下しやすい臓器ですが、急性左心不全において最初にうっ血が起こる部位ではありません。

 

腎臓は全身の血流量の低下により影響を受けることがあります。

 

しかし、左心不全による直接的なうっ血は見られません。

 

この選択肢は不正解です。

選択肢4. 脾臓

脾臓は右心不全でうっ血することが多いです。

 

左心不全において最初にうっ血する臓器ではありません。

 

脾臓のうっ血は通常、全身の血液が右心系に戻りにくくなった場合に起こります。

 

この選択肢は不正解です。

まとめ

急性左心不全では、左心室が全身に血液を送り出すことができず、血液が肺に滞ります。

 

そのため、最初にうっ血が起こるのは「肺」です。

 

肺うっ血や肺水腫が左心不全の代表的な症状です。

 

他の臓器は、主に右心不全時にうっ血するため、誤りです。

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02

左心不全では、
左心室が動かなくなるので、
左心房圧が上昇し、
肺静脈がパンパンになり、
肺が鬱血して、肺水腫となります。

 

この鬱血による肺循環の循環不全として、
呼吸困難、起坐呼吸、泡沫状血痰などの症状が起こります。

 

さらに、
全身へ送り出す血液が低下(心拍出量)するために、

頻脈、血圧低下、チアノーゼ、手足が冷たい、尿量減少などの症状が起こります。

 

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03

急性心不全とは急に心臓に何らかの異常が生じ、機能が低下したせいで血液を全身に送れなくなった状態です。

 

急性左心不全とは肺循環が障害されます。(左心房や左心室の機能低下)

急性右心不全は体循環が障害されます。(右心房や右心室の機能低下)

 

両心不全は左心不全が続いて肺にうっ血を伴う肺高血圧が、右心室へのストレスとなり右心不全も発症しまう状態です。

 

これをふまえて選択肢を見てみましょう。

選択肢1. 肺

正解です。

左心不全は肺循環が障害されるので最初に肺がうっ血、肺水腫となります。

選択肢2. 肝臓

不正解です。

浮腫や肝肥大を引き起こすのは右心不全です。

選択肢3. 腎臓

左心室の機能が低下すると腎臓にも影響が見られますが、”最初”ではないので間違いやすいですが、不正解です。

選択肢4. 脾臓

急性左心不全の場合、脾臓へ最初の影響は考えにくいので不正解となります。

まとめ

心不全といえど急性か、そうではないのか、右心不全によるものか、左心不全によるものかなど判断するために関連付けて覚えておきましょう。

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