あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午前 問35

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午前 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

結核結節の中心部にあるのはどれか。
  • リンパ球
  • 乾酪壊死
  • 類上皮細胞
  • ラングハンス巨細胞

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この過去問の解説 (3件)

01

肺結核は、ロベルト・コッホにより発見された、
好気性グラム陽性桿菌である「結核菌」による感染症で、空気感染により感染が拡大します。


発症するのは1割程度で、
数珠状のリンパ節腫脹、発熱、体重減少、全身倦怠感などの症状がみられ、

 

関節などに生じた結核結節中には、マクロファージの死骸がチーズ状となる「乾酪壊死」が起こり、

それを取り囲むように、類上皮細胞や、類上皮細胞が変形したラングハンス巨細胞がみられます。

 

現在でも、年間2万人5千人程度が罹患しています。

 

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02

この問題は、結核結節の構造について問うています。

 

結核結節は、結核菌に対する免疫反応で形成される肉芽腫性病変です。

 

その中心部に特徴的な変化が見られます。

 

結核結節の病理学的な知識が重要になる問題です。

選択肢1. リンパ球

リンパ球は免疫反応に関与する細胞です。

 

結核結節の周囲に集まることが多いです。

 

リンパ球は結節の中心部には位置していません。

 

よって、この選択肢は不正解です。

選択肢2. 乾酪壊死

乾酪壊死は、結核結節の中心部に見られる特徴的な壊死組織です。

 

この壊死はチーズのような外観を持つことから「乾酪(かんらく)」と呼ばれます。

 

結核に特徴的な病理所見です。

 

この選択肢が正解です。

選択肢3. 類上皮細胞

類上皮細胞は、結核結節の構造の中で中心部を取り囲む形で集まる細胞です。

 

マクロファージが分化したもので、異物を取り込む役割を持っています。

 

結節の中心部には存在していないので、この選択肢は不正解です。

選択肢4. ラングハンス巨細胞

ラングハンス巨細胞は、結核結節の周囲に存在して複数の核を持つ大きな細胞です。

 

これらの細胞は異物を取り囲む働きをします。

 

結核結節の中心部には位置していません。

 

この選択肢は不正解です。

まとめ

結核結節の中心部には「乾酪壊死」が存在しています。

 

この特徴的な壊死は結核の診断において重要な所見です。

 

他の選択肢に挙げられた細胞は、結核結節の周囲に集まるものであり、中心部ではありません。

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03

結核とは結核菌に感染し肺に異常を起こす病気で、肺に感染することがほとんどです。

結核結節とはその結核菌の感染により形成される結節のことを指し

関節が結核菌に感染している状態です。

選択肢1. リンパ球

リンパ球が結核菌に感染しリンパ球結核となることがありますが

中心に存在するのはリンパ球ではありません。

選択肢2. 乾酪壊死

乾酪壊死とは病巣部にある組織が壊死してしまった状態を指します。

結核などの病巣の中心部に見られます。

感染した病巣の中心部に

黄色いチーズのような組織を確認することができます。

選択肢3. 類上皮細胞

結核の中心部にある乾酪壊死を被っている細胞です。

選択肢4. ラングハンス巨細胞

類上皮細胞とともに

乾酪壊死を被っている組織になります。

まとめ

結核は今でも多くの人が感染しているそうです。

昔と違い、今は治療することが可能です。

病気の相談をされた際に咳が2週間程度続いている場合は

病院への受診を勧め

結核の感染も頭に置いておくといいでしょう。

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