あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午前 問41

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午前 問41 (訂正依頼・報告はこちら)

皮膚の色調で、還元ヘモグロビン濃度の上昇によってみられるのはどれか。
  • 蒼白
  • 潮紅
  • 色素沈着
  • チアノーゼ

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この過去問の解説 (3件)

01

還元型ヘモグロビンとは、
酸素が放出された後の、酸化ヘモグロビンの事です。


酸化ヘモグロビンは、赤く、還元型ヘモグロビンは紫色に見えます。

そのため、チアノーゼになると、皮膚が紫色となります。
 

選択肢1. 蒼白

蒼白となるのは、血液循環量の低下なので、還元型ヘモグロビンとは関係ありません。

選択肢4. チアノーゼ

正解です。

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02

この問題のポイントは、皮膚の色調の変化とその原因となる血液成分や病態を理解することです。

 

特に、還元ヘモグロビン濃度の上昇が皮膚の色調にどのように影響するかを考える必要があります。

選択肢1. 蒼白

蒼白は、皮膚の血流が減少して血液が薄く見える状態です。

 

通常、貧血や血流の低下によって引き起こされます。

 

還元ヘモグロビンの濃度の上昇とは関係がありません。

 

よって、この選択肢は不適切です。

選択肢2. 潮紅

潮紅は、皮膚が赤く見える状態で血管が拡張し、血流が増加することによって引き起こされます。

 

通常、炎症や発熱が原因となります。

 

還元ヘモグロビンの濃度の上昇とは関係がありません。

 

よって、この選択肢は不適切です。

選択肢3. 色素沈着

色素沈着は、メラニンや他の色素が皮膚に蓄積することによって引き起こされます。

 

紫外線の曝露やホルモンの変化などが原因です。

 

還元ヘモグロビンの濃度の上昇とは関係がありません。

 

よって、この選択肢は不適切です。

選択肢4. チアノーゼ

チアノーゼは、還元ヘモグロビンの濃度上昇で皮膚や粘膜が青紫色に見える状態です。

 

還元ヘモグロビンの濃度の上昇は、酸素が十分に供給されていない状態を示します。

 

肺や心臓の機能不全などが原因となります。

 

よって、この選択肢が正解です。

まとめ

還元ヘモグロビン濃度の上昇によって皮膚の色調に変化がみられるのは、チアノーゼです。

 

チアノーゼは、皮膚や粘膜が青紫色に変化する状態です。

 

体内で酸素供給の不足が起きていることを示す重要な臨床所見です。

 

重篤な状態であることもあるので、臨床では注意深く観察するようにしましょう。

 

 

参考になった数1

03

皮膚の変化は、全身性疾患の部分徴候の可能性もあります。視診はなるべく自然光の下で、皮膚、粘膜の色調などを確認します。

選択肢1. 蒼白

蒼白は高度の貧血でみられます。皮下の毛細血管内の血液ヘモグロビン濃度が低いので、皮膚、粘膜が蒼白にみえます。

選択肢2. 潮紅

潮紅は、発熱時や精神的に興奮した場合に皮膚や粘膜が赤みを帯びるものです。多血症、クッシング症候群などでも皮膚や粘膜が赤味を帯びることがあります。

選択肢3. 色素沈着

色素沈着は、皮膚や粘膜にメラニン色素が沈着して色調に変化を起こすものです。

選択肢4. チアノーゼ

チアノーゼは、毛細血管中の血液の還元ヘモグロビン濃度が高くなり、皮膚、粘膜が暗紫赤色を呈する状態です。なので、これが正解であると考えられます。先天性心疾患、肺疾患、右心不全、末梢循環不全、動静脈奇形、静脈血栓症などでみられます。
 

まとめ

他に皮膚の変化として、
色素脱失:皮膚や粘膜のメラニン色素が脱失して白くなるもので、先天性の白色症や後天性の尋常性白斑でみられます。
黄疸:血清中のビリルビン濃度が上昇し、毛細血管中の血液が黄色くなるため、皮膚や粘膜が黄色になります。とくに眼球結膜や口腔粘膜でみられます。肝胆道疾患や溶血性貧血でもみられます。
などがあります。

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