あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午前 問66

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問題

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この過去問の解説 (2件)

01

上肢装具には、肩装具、肘装具、長対立装具、短対立装具、把持装具、手背屈装具、MP伸展屈曲装具、指装具などがあります。
 

選択肢1. 下垂手 ――――――― コックアップスプリント

下垂手とは、手関節の背屈と手指の伸展が出来ない状態で、橈骨神経麻痺により生じます。コックアップスプリントは手関節を背屈位に保持する装具ですので、これが正解であると考えられます。

選択肢2. 猿手 ―――――――― スパイダー装具

猿手とは、母指球筋の萎縮のため対立運動が出来ない状態で、正中神経麻痺により生じます。スパイダー装具は手指の伸展を補助するものです。

選択肢3. 鷲手 ―――――――― 短対立装具

鷲手とは、手内筋が萎縮のために、薬指と小指のMP関節が過伸展しPIP、DIPが屈曲位となる状態で、尺骨神経麻痺により生じます。短対立装具は指を対立位に保持する装具です。

選択肢4. MP関節屈曲拘縮 ―― ナックルベンダー

ナックルベンダーはMP関節の伸展拘縮に用いる装具です。
 

まとめ

おさえておくべき上肢装具を以下にまとめます。
ナックルベンダー:MP関節屈曲を補助します。尺骨神経麻痺などに用います。
コックアップスプリント:手関節を背屈位で固定します。橈骨神経麻痺などに用います。
指用逆ナックルベンダー:PIP関節伸展を補助します。尺骨神経麻痺などに用います。
トーマス型スプリント:橈骨神経麻痺やリウマチ様関節炎などに用います。
長対立副子:手関節固定と母指対立位を保持します。
短対立副子:母指対立位を保持します。正中神経麻痺などに用います。

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02

この問題は、機能障害とそれに対応する上肢装具の組み合わせを正しく理解しているかを問うものです。

 

各機能障害の病態に応じて変形や拘縮を予防するための上肢装具が存在します。

 

それぞれの装具の特徴を理解しておきましょう。

選択肢1. 下垂手 ――――――― コックアップスプリント

下垂手は、手首を持ち上げる(手関節背屈)ことができない状態です。

 

これに対して、コックアップスプリントは手首を持ち上げるサポートをしてくれる装具です。

 

手首を持ち上げて正しい位置に保持するのに役立ちます。

 

この選択肢が正解です。

選択肢2. 猿手 ―――――――― スパイダー装具

猿手は、母指対立筋の麻痺などで、親指を他の指と向かい合わせることができない(母指対立)状態です。

 

スパイダー装具は、膝、足首、肩、肘、手首などの関節の安定性を向上させ、痛み軽減や機能改善を図るための装具です。

 

スポーツ場面などで使用されます。

 

したがって、この選択肢は不正解です。

選択肢3. 鷲手 ―――――――― 短対立装具

鷲手は、尺骨神経の障害により手指の屈曲が困難になる状態です。

 

短対立装具は親指の対立動作をサポートするものなので鷲手には適応しません。

 

したがって、この選択肢は不正解です。

選択肢4. MP関節屈曲拘縮 ―― ナックルベンダー

MP関節屈曲拘縮は、指の中手指節関節(MP関節)が屈曲したままになる状態です。

 

ナックルベンダーはこの屈曲をさらに助長するため、正しい対応ではありません。

 

したがって、この選択肢は不正解です。

まとめ

正しい組み合わせは、下垂手ーコックアップスプリントです。

 

臨床では、機能障害に対して適切に装具を選定する知識が重要になります。

 

病態と装具の特徴を正確に覚えておきましょう。

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