あん摩マッサージ指圧師 過去問
第32回(2024年)
問71 (午前 問71)

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 問71(午前 問71) (訂正依頼・報告はこちら)

脳性麻痺患者について正しいのはどれか。
  • 脳病変は進行する。
  • 骨格の変形を生じる。
  • 乳児期の診断は容易である。
  • 疾患の根治的治療法が確立している。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、脳性麻痺患者に関する基礎知識を問うものです。

脳性麻痺は、出生前後に脳が損傷を受け、運動機能や筋肉の調整に障害が生じる状態です。

 

脳損傷により、歩行や話すことが難しくなることがあります。

 

症状の重さは人によって異なりますが、基本的に非進行性で治療とリハビリテーションで生活の質を改善することが期待できます。

 

選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 脳病変は進行する。

脳性麻痺は、出生前後に生じた脳の損傷による運動機能障害です。

 

その脳病変自体は進行しません。

 

ただし、症状変化や二次的な問題(関節拘縮や筋肉短縮など)は時間と共に進行することがあります。

 

よってこの選択肢は不正解です。

選択肢2. 骨格の変形を生じる。

脳性麻痺の患者は、運動機能障害により筋肉の不均衡が生じます。

 

そのため、長期にわたって骨格の変形を引き起こすことがあります。

 

特に、脊柱側弯症股関節脱臼などが見られることがあります。

 

この選択肢は正解です。

選択肢3. 乳児期の診断は容易である。

脳性麻痺の診断は、早期に発見されることもありますが、乳児期には診断が難しいことが多いです。

 

運動発達の遅れや異常が明確になるのは生後数か月以降です。

 

そのため、確定診断は幼児期以降に行われることが多いです。

 

この選択肢は不正解です。

選択肢4. 疾患の根治的治療法が確立している。

脳性麻痺の根治的な治療法は確立されていません。

 

現在の治療は、症状の改善や合併症の予防、生活の質の向上を目的としたリハビリテーションや支援が中心です。

 

この選択肢は不正解です。

まとめ

脳性麻痺患者について正しいのは、骨格の変形を生じるです。

 

脳性麻痺の患者は、筋肉の不均衡や運動障害により、骨格の変形を引き起こすことがあります。

 

脳性麻痺は、出生前後に生じた脳の損傷による運動機能障害です。

 

脳病変自体は進行しない点も覚えておきましょう。

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02

脳性麻痺は、生後4週までの間に生じた、

脳の非進行性病変に基づく、

永続的だが変化しうる

運動および姿勢の異常であると

定義されています。

選択肢1. 脳病変は進行する。

脳性麻痺は、

脳の非進行性病変に基づくものですので、

脳病変は進行しないものと考えられます。

 

選択肢2. 骨格の変形を生じる。

脳性麻痺では、運動や姿勢の異常に伴い、

側弯などといった骨格の変形を生じますので、

これは正しいと考えられます。

選択肢3. 乳児期の診断は容易である。

乳児期では、原始反射などが残存しており、

診断が難しい時期であると考えられます。

選択肢4. 疾患の根治的治療法が確立している。

損傷した脳神経細胞の修復は困難であり、

脳性麻痺の根治的治療法は

確立されていません。

参考になった数0

03

脳性麻痺とは、発育期に脳の運動系の形成異常や損傷により、運動や姿勢を制御する能力が損なわれた病態の総称です。

選択肢1. 脳病変は進行する。

脳の非進行性病変に基づく永続性の疾患です。

選択肢2. 骨格の変形を生じる。

脊柱側弯症など骨格の変形が生じます。なので、これが正解であると考えられます。

選択肢3. 乳児期の診断は容易である。

満2歳までに症状が出現しますので正しいです。

選択肢4. 疾患の根治的治療法が確立している。

根治的治療法は無く、リハビリや合併症に対する薬物療法を行います。
 

まとめ

脳性麻痺は障害部位により、アテトーゼ型、痙直型、失調型などに分類され、痙直型が最も多いです。

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