あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午後 問46

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午後 問46 (訂正依頼・報告はこちら)

前方コンパートメント症候群の罹患筋はどれか。
  • 長腓骨筋
  • 長母趾屈筋
  • 長趾伸筋
  • 足底筋

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この過去問の解説 (3件)

01

前方コンパートメント症候群(Anterior Compartment Syndrome)は、下腿前部(前方コンパートメント)内の筋肉、神経、血管に異常な圧力がかかり、血流が阻害されることによって生じる状態です。

急性コンパートメント症候群では以下症状が出現します。

・激しい痛み

・腫れ

・異常感覚の(しびれや麻痺)

・運動障害

この問題では、前方コンパートメント症候群に関与する筋肉を選ぶことが求められています。

選択肢1. 長腓骨筋

長腓骨筋は下腿の外側に位置して足の外反および底屈に関与します。

前方コンパートメント症候群とは関連がないため、不正解です。

選択肢2. 長母趾屈筋

長母趾屈筋は下腿の後面に位置して母趾の屈曲に関与します。

これも前方コンパートメント症候群とは無関係なため不正解です。

選択肢3. 長趾伸筋

長趾伸筋は下腿の前方に位置して足趾伸展に関与します。

前方コンパートメントに含まれるため、前方コンパートメント症候群の罹患筋として正解です。

 

選択肢4. 足底筋

足底筋は下腿の後面に位置して膝の屈曲および足の底屈に関与します。

前方コンパートメント症候群とは関連がないため、不正解です。

まとめ

前方コンパートメント症候群に罹患する筋肉は長趾伸筋です。
 

この筋肉が圧迫されることで、前方コンパートメント症候群の症状が現れることがあります。



前方コンパートメントは主に以下3つの筋肉が関与するといわれています。


・前脛骨筋

・長母趾伸筋

・長趾伸筋


これらの筋肉が収まっている前方コンパートメントの圧力が上昇すると、神経・血管への血流が阻害され、組織の酸素供給が不足して細胞が損傷します。

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02

下腿の筋区画として、前方コンパートメント、外方コンパートメント、浅部と深部の後方コンパートメントがあります。

選択肢1. 長腓骨筋

長腓骨筋は外側コンパートメントに位置します。

選択肢2. 長母趾屈筋

長母指屈筋は深後方コンパートメントに位置します。

選択肢3. 長趾伸筋

長趾伸筋は前方コンパートメントに位置しますので、これが正解であると考えられます。

選択肢4. 足底筋

足底筋は浅後方コンパートメントに位置します。

まとめ

各区画に位置する筋肉は以下の通りです。
前方コンパートメント:前脛骨筋、長趾伸筋、長母指伸筋
外側コンパートメント:長腓骨筋、短腓骨筋
浅後方コンパートメント:下腿三頭筋、足底筋
深後方コンパートメント:後脛骨筋、長趾屈筋、長母指屈筋

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03

コンパートメント症候群とは

筋膜内の圧力が高まり

下腿部のしびれやだるさ、圧迫感などが起こり

ランニングや歩行などが困難になる症状です。

 

また、区画が4つに分かれており

筋肉や区画の位置関係を覚えておくと罹患筋が推測できます。

選択肢1. 長腓骨筋

長腓骨筋は外側コンパートメントに位置し

そのほかにも短腓骨筋が存在します。

よって不正解です。

選択肢2. 長母趾屈筋

長母指屈筋は深後部コンパートメントに位置し

そのほかにも長趾屈筋、後脛骨筋が存在します。

よって不正解です。

選択肢3. 長趾伸筋

長趾伸筋は前方コンパートメントに位置し

前脛骨筋、長母指伸筋も存在します。

よって正解です。

選択肢4. 足底筋

足底筋は下腿部のコンパートメントに存在しないので

不正解です。

まとめ

コンパートメント症候群は場合によっては手術が必要な傷病です。

この膝下に限らず、そのほかの疾患に対する理解を深め、

緊急性があるものなのかも判断できるようにしておきましょう。

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