あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午後 問48
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午後 問48 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す所見はどれか。
「風にあたらなくても寒けを感じ、暖を取ってもなお寒く感じることがある。」
「風にあたらなくても寒けを感じ、暖を取ってもなお寒く感じることがある。」
- 畏寒
- 悪寒
- 悪風
- 厥冷
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、寒さに関連する四診法の所見を理解しているかを問われます。
寒さに対する感じ方やその表現について正確に把握しておきましょう。
畏寒(いかん)は風に当たると寒さを強く感じることを指しますが、風がない状態では寒さを感じません。
問題文にある「風にあたらなくても寒けを感じる」とは異なるため、この選択肢は不正解です。
悪寒(おかん)は風がなくても寒気を感じて暖かくても寒さが続く状態を指します。
問題文の「風にあたらなくても寒けを感じ、暖を取ってもなお寒く感じる」と一致します。
よって、この選択肢が正解です。
悪風(あくふう)は風にあたることを嫌い、風に当たると不快感を強く感じる状態を指します。
風がないときには問題はないため、問題文の状況とは異なります。
この選択肢は不正解です。
厥冷(けつれい)は体の末端部(手足など)が冷たくなる状態を指します。
問題文の全身の寒さの感じ方とは異なるため、この選択肢も不正解です。
この問題の正解は「悪寒」です。
東洋医学では同じ寒さに関する表現でも捉え方が変わります。
それぞれの名称と特徴を正確に理解しておきましょう。
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02
寒症状には、畏寒、悪寒、悪風、厥冷などがあり、それぞれ特徴があります。
畏寒とは寒がりな状態のことです。寒気を感じるものの、衣服や布団などで暖かくすれば次第に緩解するものをいいます。陽虚による虚寒証で見られます。
悪寒とは、寒気を感じ衣服や布団など暖かくしてもなお寒く感じるもののことをいいます。なので、これが正解であると考えられます。寒邪による寒実証や陽虚による虚寒証で見られます。
悪風とは、外気に触れたり風にあたると軽い寒気を感じ、風にあたるのを嫌うものをいいます。風邪による表実証や気虚による表虚証で見られます。
厥冷とは、自覚的にも他覚的にも感じる冷えのことをいいます。手足だけのものを四肢厥冷、肘膝まで冷えるものを四肢厥逆といいます。陽虚によるものが多いです。
寒熱は、外感病か内傷病かの判別や、病邪の性質、正気の盛衰を鑑別するために重要となります。
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03
寒さの表現には様々あり
訴えによって症状を想像することができます。
畏寒とは寒気を感じるが暖をとるとすぐ収まる寒気のことです。
感染症などで熱が体内にこもった際にこの症状が出ます。
よってこれは不正解です。
悪寒とはいくら暖を取っても一向に体が温まらない寒症状です。
体内にウイルスなどが侵入した際の体の反応と言われています。
よって正解です。
悪風とは冷気に当たったような寒さを言います。
また風に対する嫌悪感を指し、外気変化・冷えなどの症状を訴える場合があります。
よって不正解です。
厥冷とは四肢の冷えとともにしびれや感覚障害などを伴う症状です。
よって不正解となります。
冷え性とは違うので鑑別が必要です。
今体にどんな反応が起こっているのか
またどういった治療が効果を発揮する見込みがあるのかを
寒気の症状を聞き取ることで絞ることができます。
一言で寒気と片付けず、細かく聞き取るようにしましょう。
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