あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午後 問57

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午後 問57 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す病証はどれか。
「27歳の女性。昨日から強い寒気と軽度の発熱がある。後頸部のこわばりと頭痛があり、水様性の鼻汁も出る。汗は出ない。脈は浮緊を認める。」
  • 表虚寒証
  • 表虚熱証
  • 表実寒証
  • 表実熱証

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、27歳の女性の症状から適切な病証を特定することが求められます。

 

・強い寒気

・軽度の発熱

・後頸部のこわばり

・頭痛

・水様性の鼻汁

・無汗

・浮緊の脈

 

これらの情報を基に、どの病証が最も適切かを判断します。

選択肢1. 表虚寒証

表虚寒証の主な症状は下記の通りです。

 

・軽度の寒気

・発熱

・汗が出る

・脈が浮で弱い

 

提示された症状と表虚寒証とは一致しません。

 

よってこの選択肢は不適切です。

選択肢2. 表虚熱証

表虚熱証の主な症状は下記の通りです。

 

・発熱

・軽度の寒気

・汗が出る

・脈が浮で弱い

 

提示された症状と表虚熱証とは一致しません。

 

よってこの選択肢も不適切です。

選択肢3. 表実寒証

表実寒証の主な症状は下記の通りです。

 

・強い寒気

・軽度の発熱

・後頸部のこわばり

・頭痛

・水様性の鼻汁

・無汗

・脈が浮緊

 

提示された症状と表実寒証が一致します。

 

この選択肢が正解です。

選択肢4. 表実熱証

表実熱証の主な症状は下記の通りです。

 

・高熱

・発汗

・強い口渇

・脈が浮で強い

 

提示された症状と表実熱証とは一致しません。

 

よってこの選択肢は不適切です。

まとめ

症状から表実寒証を特定する知識が問われる設問でした。

 

表虚寒証

表虚熱証

表実寒証

表実熱証

 

上記症状はそれぞれの特徴と違いをセットで覚えておきましょう。

 

 

参考になった数2

02

表裏は病証が存在する部位、寒熱は病の性質、虚実は正気と邪気の盛衰を表すものです。病態が体表に存在しているのは表証、深部にあるのは裏証とされます。

選択肢1. 表虚寒証

虚証では、汗が出たり、疲労感などの症状があらわれます。

選択肢2. 表虚熱証

熱証では。発熱、暑がり、目赤、顔面紅潮、ほてりなどの熱症状があらわれます。

選択肢3. 表実寒証

実証の症状である無汗、頭痛、寒証の症状である悪寒があり、緊脈は寒邪の侵襲により起こります。
全体的に、この病証に当てはまるので、これが正解であると考えられます。

選択肢4. 表実熱証

熱証では、発熱、暑がり、目赤、顔面紅潮、ほてりなどの熱症状があらわれます。

まとめ

表・裏、寒・熱、虚・実、陰・陽の8つの判断基準を用いて身体の状態をあらわすのを八綱弁証といいます。

参考になった数1

03

虚実のどちらの状態か

寒熱証のどちらの状態なのかを

症状を比較して当てはめていくと正しい選択肢を導き出すことができます。

選択肢1. 表虚寒証

表虚寒証とは

体表面の皮膚などの体表面が虚の状態で冷えている状態を指します。

症状は発汗があり、体表は潤いがあります。

軽度の悪寒がみられることから

設問の症状とは合わないことがわかります。

選択肢2. 表虚熱証

表虚熱証の症状は

発汗があり、体表には潤いがあります。

頭痛と頭痛やのどの渇きがみられ、悪寒は軽度です。

浮数脈であることから不正解であることがわかります。

選択肢3. 表実寒証

表実寒証は

体内から冷え皮膚が乾燥しており

冷え、悪寒、筋肉や体のこわばり、水のような鼻水が出ます。

実寒証になると

発汗を促すような生薬などが用いられるため

発汗がないこともわかります。

よって正解です。

選択肢4. 表実熱証

実熱証の場合

冷たいものを好んだり、目や顔が赤くなる、口内は乾いでいる状態など

設問の症状とは当てはまらないので不正解です。

まとめ

虚実、寒熱証、表裏などの症状を正しく理解しておくと

症状がどれに当てはまるか判断しやすく

スムーズな診断が可能です。

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