あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午後 問56
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午後 問56 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。
「24歳の女性。最近食べ物の臭いで吐き気を感じるようになった。頭重感や軟便もみられる。舌苔は黄膩、脈は濡数を認める。」
「24歳の女性。最近食べ物の臭いで吐き気を感じるようになった。頭重感や軟便もみられる。舌苔は黄膩、脈は濡数を認める。」
- 陽気を補う。
- 陰液を補う。
- 気滞を除く。
- 湿熱を除く。
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この過去問の解説 (3件)
01
身体の重だるさ、下痢などは湿の停滞でみられます。濡数は湿証で、苔色が黄色なのは熱証、膩苔は痰湿の停滞をあらわします。
気の不足では、倦怠感・無力感、眩暈、息切れ、自汗などがあらわれます。
陰液の不足では、口や咽喉の乾き、皮膚や髪の乾燥、乾燥便や尿量の減少などがみられます。
気滞では張痛、胸悶、胸肋部痛、腹部の膨満感、抑鬱感などがあらわれます。
湿熱では、食欲不振、嘔吐、口苦、口粘、尿黄、舌苔黄膩などがみられます。なので、これが正解であると考えられます。
舌所見や脈所見も、病証を見極める上での重要な手掛かりとなりますので、おさえておきましょう。
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02
この問題では、提示された症状から適切な治療方針を特定することが求められます。
ポイントなる症状は下記の通りです。
・食べ物の臭いでの吐き気
・頭重感
・軟便
・黄膩の舌苔
・濡数の脈
これらの情報を基に適切な対応を判断します。
陽気虚の主な症状は下記の通りです。
・疲れやすい
・冷え性
・食欲不振
・腹部の冷え
提示された症状と陽気虚とは一致しません。
よってこの選択肢は不適切です。
陰液虚の主な症状は下記の通りです。
・乾燥した皮膚
・口渇
・ほてり
・舌質が赤い
・苔が少ない
提示された症状は、陰液虚とは一致しません。
この選択肢も不適切です。
気滞の主な症状は下記の通りです。
・胸や腹部の張り
・精神的なストレス
・ため息が多い
・月経不順
提示された症状は、気滞とは一致しません。
よってこの選択肢は不適切です。
湿熱の主な症状は下記の通りです。
・頭重感
・食欲不振
・吐き気
・軟便
・黄膩の舌苔
・濡数の脈
提示された症状と湿熱の症状と一致します。
この選択肢が正解です。
この問題では、症状から湿熱を特定し、湿熱を除くことが適切な治療方針であると判断することが求められました。
湿熱を除くためには脾経や胃経の経穴が効果的とされています。
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03
症状から湿熱の状態であるとわかります。
陽虚の状態は
冷え性、疲労感、食欲不振、むくみや生理不順といった症状が見られます。
よって不正解です。
陰虚の状態では
身体のほてり、乾燥などがあげられます。
よって不正解です。
気滞の場合
手足の冷え、情緒不安定、睡眠リズムの乱れ、集中力の減退などが見られます。
よって不正解です。
湿熱の状態では
気の流れが滞り食欲不振や軟便、頭が重い感覚などがみられるとされ
口の中に粘り気を感じたり
気血不足の際に見られるとされている濡脈も症状として見られます。
よって正解です。
症状から適切な治療が提供できるよう
しっかりと四診することと
東洋医学(中医学)における知識を頭に入れておきましょう。
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