あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午後 問67
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午後 問67 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。
「25歳の女性。主訴は便秘。3か月前に事務職から営業職に配置転換となった。外出や移動でトイレの利用が制限され、便意があっても我慢することが増えた。」
病態として最も適切なのはどれか。
「25歳の女性。主訴は便秘。3か月前に事務職から営業職に配置転換となった。外出や移動でトイレの利用が制限され、便意があっても我慢することが増えた。」
病態として最も適切なのはどれか。
- 腹圧の低下
- 直腸知覚閾値の低下
- 蠕動運動の減弱
- 排便反射の減弱
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この過去問の解説 (2件)
01
結腸から送られた直腸内の便量が増加して直腸内圧が高まり、直腸壁を伸展させます。この刺激は骨盤神経を介し仙髄の排便中枢と大脳に伝わります。排便中枢は直腸の強い収縮を起こし、大脳は腹筋の収縮、肛門括約筋の弛緩が引き起こします。この排便反射の流れのいずれかに障害が起こると便秘となります。
腹筋力の低下により排便時に腹圧が十分でなく便秘となることがあります。
高齢者などでは、直腸の知覚閾値の低下による便秘がみられることがあります。
麻痺性イレウスなどでは、蠕動運動の減弱が起こり便秘となることがあります。
度重なる排便刺激の無視により、排便反射が低下することがあります。なので、これが正解であると考えられます。
便秘には機能性便秘と器質性便秘とがあります。器質性便秘には原因疾患の治療が必要です。
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02
この問題では、便秘の原因を理解して最も適切な病態を特定することが求められます。
特に、便意を我慢することでどんな影響が生じるかを考慮することが重要です。
腹圧の低下が便秘の原因となることがあります。
しかし、今回の症例では便意を我慢することが主な問題です。
そのため、腹圧の低下が直接関係するとは考えにくいです。
よって、この選択肢は不適切です。
直腸知覚閾値の低下は、直腸に便が溜まっても便意を感じにくくなる状態を指します。
今回の症例では「便意を感じているが我慢している」ことから知覚閾値の低下とは関係がありません。
よって、この選択肢は不適切です。
蠕動運動の減弱は、消化管の動きが鈍くなることで便秘を引き起こす状態です。
便意を我慢することで蠕動運動が減弱するわけではありません。
この選択肢は不適切です。
排便反射の減弱は、便意を我慢し続けることで排便反射が鈍くなって便秘を引き起こす状態を指します。
今回の症例では、便意を感じても我慢することで排便反射が減弱していると考えられます。
よって、この選択肢が最も適切です。
便意を感じても我慢することが増えたことが原因で生じる病態として最も適切なのは「排便反射の減弱」です。
これは、便意を繰り返し我慢することで排便反射が鈍くなり、便秘が生じるという状態を表しています。
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