あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問90 (午後 問10)
問題文
「のどの腫れ、難聴、耳鳴り、浮腫がみられる。」
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問題
あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問90(午後 問10) (訂正依頼・報告はこちら)
「のどの腫れ、難聴、耳鳴り、浮腫がみられる。」
- 足の陽明経病証
- 手の厥陰経病証
- 手の少陽経病証
- 足の少陰経病証
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この過去問の解説 (2件)
01
のどのはれ・難聴・耳鳴りはいずれも耳介をめぐり咽喉を通る手の少陽三焦経の経路上に現れやすい症状です。さらに三焦は水分代謝をつかさどるため、機能が乱れるとむくみ(浮腫)も起こります。この4徴をまとめて示すのが手の少陽経病証です。
胃経は顔や咽喉の腫れを起こすことはありますが、耳の難聴・耳鳴りとは結び付きにくく、水分調節による浮腫も特徴ではありません。
手の厥陰は心包経で、胸痛や精神症状を主とし、耳鳴り・浮腫は一般的ではありません。
三焦経は指先から腕・肩を通り、首の側面で耳孔に入り咽喉を巡ります。そのため
・咽喉の腫脹痛
・難聴・耳鳴り
・水道失調による浮腫
が同時に現れやすく、設問の所見とぴったり一致します。
腎経は聴覚との関連が深いものの、経路が咽喉の外側を直接は通らず、腫れや浮腫は主徴になりません。
耳と咽喉の症状が並び、水分代謝障害による浮腫を伴う場合は、水道を司る三焦(手の少陽経)の病変と考えるのが最も理にかないます。
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02
浮腫があることから水分に関する経脈を導き出します。
また、病証の特徴からどの経脈の経路なのかを考えましょう。
足の陽明経病証では顔面痛や腫れ、下肢痛や胸部痛は出現しますが
耳に関する症状は出にくいと考えます。
よって✕です。
手の厥陰経病証では胸部や上腕への症状や精神的な症状を主としており
上記の症状は出にくいと考えます。
よって✕です。
手の少陽経病証は汗の異常や耳後から上腕への痛み、難聴などを主とします。
三焦は汗(水道)をつかさどるため水の循環異常による浮腫も引き起こします。
よって〇です。
足の少陰経病証は咽頭の炎症などは起こりますが
症状が腰から下に起こることが多く、難聴や耳鳴りは呈しません。
よって✕です。
病気は経脈・絡脈を通り臓腑に到達し
臓腑の問題は経脈・絡脈に現れると言われています。
経絡病は複雑ではありますが覚えておくことで適切な治療穴を選択することができます。
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