美容師の過去問
第43回
皮膚科学 問3

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問題

第43回 美容師国家試験 皮膚科学 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

皮膚と皮膚付属器官の生理機能に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 皮膚は、日光にさらされると赤くなり、さらに強い照射を受けると水泡ができる。
  • 皮膚からは、脂溶性物質より水溶性物質のほうが吸収されやすい。
  • 皮膚への化学的刺激に対しては、最初に脂肪膜が、ついで角質層にあるケラチンが防いでいる。
  • 皮脂は皮膚や毛を保護し、汗は体温調節に役立っている。

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この過去問の解説 (4件)

01

1 .〇
メラニンは、光線に対する保護作用を持ちます。
紫外線を吸収して、散乱させて、紫外線が体の内部まで達しないように保護しています。
皮膚は、日光にさらされると赤くなり、さらに強い照射を受けると水泡ができてしまいます。
その後、メラニンが大量に作られて皮膚の色が黒くなります。


2 .×
皮膚は、一定の条件がそろうと物質を取り込む働きがあり、これを経皮吸収といいます。
皮膚からは、水溶性物質より脂溶性物質のほうが吸収されやすいです。

問題文では脂溶性と水溶性が逆に記載されています。


3 .〇
皮膚には保護作用があり、機械的(物理的)外力、光線、化学的刺激、細菌・微生物に対して保護します。
皮膚への化学的刺激に対して保護作用を持っているのは、脂肪膜とケラチンです。


4 .〇
脂腺からは皮脂汗腺からは汗が分泌されています。
皮脂は皮膚や毛を保護します。
角質層と毛の表面に脂肪膜を作り、皮膚と毛になめらかさと光沢を与えています。
また、皮膚と毛から水分が蒸発するのを防いだり、化膿菌、白癬(はくせん)菌を殺したりします。
汗の分泌によって体温を調節が行われます。

参考になった数16

02

答えは2です。

1. 正しいです。

皮膚は日光にさらされると赤くなり[サンバーン]、メラニンが皮膚表面に色素沈着します[サンターン]

更に日光にさらされると水泡が出来ます。

2. 誤りです。

角質層は、脂溶性が高いため、脂溶性物質の方が水溶性物質より吸収されやすいです。

3. 正しいです。

角質層の内側の水分の蒸散を防ぎ、化学的刺激や外界からの異物の侵入を防いでくれるバリア機能もあります。

4. 正しいです。

皮脂は、皮脂腺から分泌される脂のことです。

皮脂は、汗などと混ざり合って皮膚の表面を覆い、水分の蒸発を防ぎます。

汗の最も重要な役割は、体温調節です。

参考になった数2

03

答えは2です。

1、

日光皮膚炎(日焼け)

皮膚を日光に長時間当てるとおこる皮膚炎です。

強い日光に当たると、皮膚はいったん赤くなり、肌が黒くなることが多いです。

色白の人は、肌がやけどのように水ぶくれ(水疱)がおこることもあります。

よって、正しいです。

2、

経皮吸収

皮膚は、一定の条件がそろうと、皮膚上の物質を皮膚体内に取り込みます。

これを経皮吸収といいます。

経皮吸収されやすい条件

・脂溶性物質

・分子の大きさ

・角質が薄い部位

・皮膚温度(高い方が吸収良いです)

表皮の角質層では、脂溶性物質の方が吸収されやすいです。

よって、(吸収されやすい)→(吸収されにくい)の間違いで、これが正解になります。

3、

皮膚の保護作用

化学的刺激に対して、保護作用を持っているのは、脂肪膜ケラチンです。

脂肪膜は、乾燥から守り、外部の摩擦を防ぎ、外部のアルカリを中和します。

ケラチンは、酸や弱アルカリ、有機溶媒、水に強いです。

よって、正しいです。

4、

皮脂の役割

皮膚を保湿して、皮脂膜をつくり、皮膚を保護します。

皮膚の体温調整

毛細血管と汗腺が行っています。

外界の温度に合わせて、毛細血管は血流を変え、汗腺は発汗して、体温調整をします。

よって、正しいです。

参考になった数2

04

正解は2です。

日焼けは日光による皮膚炎で皮膚が赤くなる紅斑反応が起こり、さらに日焼けが進むと熱傷深度Ⅱの水疱ができる段階になります。

1は正しい説明文です。

皮膚の吸収作用の中心は経皮吸収の経路で、脂溶性が高いものほど吸収されやすいので、2の説明は誤りです。

皮膚表面は皮脂腺から分泌される弱酸性の皮脂でできた脂肪膜(皮脂膜)がバリア機能を果たし、さらにその下の角質層にあるケラチンが水・油・酸・アルカリなどの浸透を防いでいます。

3は正しい説明です。

3でもあったように皮脂腺から分泌される皮脂は皮膚や毛を保護するバリア機能があります。

汗腺でつくられるは水分を放散することで体温調節に一役買っています。

4も正しい説明文です。

参考になった数1