美容師の過去問
第43回
香粧品化学 問4
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問題
第43回 美容師国家試験 香粧品化学 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
パーマ剤に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 第1剤中の還元剤は、毛髪内のシスチン結合に水素を与えて切断する。
b 第2剤に用いられる酸化剤として、臭素酸ナトリウムは過酸化水素より酸化カが強い。
c モノエタノールアミンは、 第1剤において還元剤として働く。
d 第1剤中のアルカリ剤によって、イオン結合が切断される。
a 第1剤中の還元剤は、毛髪内のシスチン結合に水素を与えて切断する。
b 第2剤に用いられる酸化剤として、臭素酸ナトリウムは過酸化水素より酸化カが強い。
c モノエタノールアミンは、 第1剤において還元剤として働く。
d 第1剤中のアルカリ剤によって、イオン結合が切断される。
- aとb
- bとc
- cとd
- aとd
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この過去問の解説 (3件)
01
答えは4です。
【パーマネントウェーブ溶剤】
パーマ1剤は毛髪のシスチン結合を切断します。
パーマ2剤は切断したシスチン結合を再結合します。
1剤はシスチン結合を切断する還元剤が入っています。
還元剤・・・チオグリコール酸、システイン
アルカリ剤・・・アンモニア、アミン類(モノエタノールアミンなど)
(↑アルカリ剤があることで、毛髪に薬剤が浸透しやすくなります。)
2剤は切断したシスチン結合を再結合する酸化剤が入っています。
酸化剤・・・臭素酸ナトリウム、過酸化水素
a、
還元とは、物質から酸素を奪うことか、水素を与えることです。
還元剤は、毛髪のシスチン結合に水素を与えて、結合を切断します。
よって、正しいです。
b、
過酸化水素の特徴は、酸化力が強いので、短時間でできます。
臭素酸ナトリウムは、酸化力が穏やかなので、しっかり時間を置きます。
よって、(酸化カが強い)→(酸化力が弱い)の間違いです。
c、
モノエタノールアミンは、パーマ1剤のアルカリ剤として入っています。
アルカリ剤は、毛髪を膨張させて、薬剤を浸透しやすくします。
よって、(還元剤)→(アルカリ剤)の間違いです。
d、
パーマ1剤のアルカリ剤は、毛髪を膨張させる役割があります。
他にも、毛髪のイオン結合(塩結合)を切断させます。
イオン結合の再結合は、毛髪を等電点に戻します。
よって、正しいです。
正しいのは、aとdなので、4が答えです。
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02
答えは4です。
毛髪には4つの結合があります。
・ペプチド結合・・・過度のアルカリ剤や過酸化水素で加水分解されて切断します。
・シスチン結合・・・1剤の還元剤によって切断され、2剤の酸化剤で再結合します。
・イオン結合 ・・・マイナスイオンとプラスイオンの結合です。
アルカリ性に傾くとpHがイオン結合が切断されます。
・水素結合 ・・・水に濡れると切断され、乾かすと再結合します。
a. 正しいです。
還元とは、[水素を与える]か[酸素を奪う] ことです。
1剤の還元剤によってシスチン結合は切断されるので正しいです。
b. 誤りです。
・臭素酸ナトリウムは、酸化力が穏やかなので、しっかりと放置時間をおく必要があります。
ハリのあるカールが得られます。
・過酸化水素は酸化作用が強く2剤処理の時間短縮が可能です。
しなやかでハリのあるカールが得られます。
c.誤りです。
モノエタノールは、第1剤において還元剤ではなくアルカリ剤として使用されています。
不揮発性のため臭いは少ないですが、髪への残留が多く、オーバータイムしやすい特性があります。
d. 正しいです。
アルカリ剤によってイオン結合が切断されます。
アルカリ剤の働きは、pH値を高め、還元反応を促進します。
正しい組み合わせは 4: a と d です。
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03
正解は4.aとdです。
毛髪のシスチン(S-S)結合は、パーマ剤第1剤中の還元剤(システアミンやチオグリコール酸塩類など)が水素を与えることで切断されます。
aは正しい説明です。
パーマ剤第1剤で切断されたシスチン結合を元に戻す酸化剤には2種類あり、「臭素酸ナトリウム」よりも「過酸化水素」の方がより効果が強いので、bの説明は誤りです。
パーマ剤第1剤に含まれるモノエタノールアミンは毛髪を膨潤・軟化させてパーマ剤の浸透を良くし、還元剤の働きを促進するアルカリ剤です。
cの説明は誤りです。
健康な毛髪は弱酸性でイオン結合がしっかり結合しています。
パーマ剤第1剤中のアルカリ剤で髪のPHをアルカリ性に傾けることで、イオン結合が切断されます。
dは正しい説明です。
正しい説明はaとdですので正解は4になります。
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