二級ボイラー技士の過去問
平成27年4月公表
ボイラーの構造に関する知識 問4
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問題
二級ボイラー技士試験 平成27年4月公表 ボイラーの構造に関する知識 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
水管ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 自然循環式水管ボイラーは、高圧になるほど蒸気と水との密度差が大きくなり、ボイラー水の循環力が強くなる。
- 強制循環式水管ボイラーでは、ボイラー水の循環経路中に設けたポンプによって、強制的にボイラー水の循環を行わせる。
- 二胴形水管ボイラーは、炉壁内面に水管を配した水冷壁と、上下ドラムを連絡する水管群を組み合わせた形式のものが一般的である。
- 高圧大容量の水管ボイラーには、炉壁全面が水冷壁で、蒸発部の接触伝熱面がわずかしかない放射形ボイラーが多く用いられる。
- 貫流ボイラーは、管系だけで構成され、蒸気ドラム及び水ドラムを要しないので、高圧ボイラーに適している。
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この過去問の解説 (3件)
01
以下、選択肢ごとに解説します。
こちらが正解です。
自然循環式水管ボイラーは、高圧になるほど蒸気と水との密度差が小さくなるため、ボイラー水の循環力が弱くなります。
自然循環式水管ボイラーは蒸気と水の密度差で対流を起こしているため、密度差がなくなると循環しにくくなります。
強制循環式水管ボイラーでは、ボイラー水の循環経路中に設けたポンプによって、強制的にボイラー水の循環を行わせます。圧力に関係なく、水を循環させることが可能です。
二胴形水管ボイラーは、炉壁内面に水管を配した水冷壁と、上下ドラムを連絡する水管群を組み合わせた形式のものが一般的です。
高圧大容量の水管ボイラーには、炉壁全面が水冷壁で、蒸発部の接触伝熱面がわずかしかない放射形ボイラーが多く用いられます。
貫流ボイラーは、管系だけで構成され、蒸気ドラム及び水ドラムを要しないので、高圧ボイラーに適しています。給水量の調整がしやすく、圧力変動に対応しやすいためです。
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02
1. 誤っています。高圧になるほど臨界圧に近づくため、蒸気と水との密度差は小さくなり、ボイラー水の循環量は弱まります。
2. 正しいです。強制循環式水管ボイラーは、水をポンプで強制的に循環させるボイラーです。運転を臨界圧近くで行うため、蒸気と水の比重が近づき、水の循環が上手くいかなくなるため、強制的に水を循環させます。
3. 正しいです。二胴型水管ボイラーは水ドラムと蒸気ドラムの上下ドラムと、その上下ドラムを連絡する水管群(蒸発菅と降水菅)、そして炉壁内面に水管を配した水冷壁を組み合わせたものです。
4. 正しいです。高圧大容量の水管ボイラーは、燃焼時の放射熱が接触伝熱面より大きくなり、炉壁が焼損する恐れがあります。従って、蒸発部の接触伝熱面を小さくし、さらに水の蒸発効率を上げるため、炉壁全体を水菅で並べた水冷壁を設けています。
5. 正しいです。貫流ボイラーは水を循環させず一方的に流し続けるので、超臨界ボイラーなどの高圧ボイラーに適しています。
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03
自然循環式水管ボイラーは高圧になるほど蒸気と水との密度差が小さくなり、ボイラー水の循環力が弱くなります。
2.正解です。
強制循環式水管ボイラーではボイラー水の循環経路中に設けたポンプによって、強制的にボイラー水の循環を行います。その際、ポンプが空運転しないよう、水量を気を付けましょう。
3.正解です。
記載の通りです。二胴形水管ボイラーは炉壁内面に水管を配した水冷壁と、上下ドラムを連絡する水管群を組み合わせた形式のものが一般的です。
4.正解です。
高圧大容量の水管ボイラーには、炉壁全面が水冷壁で、蒸発部の接触伝熱面がわずかしかない放射形ボイラーが多く用いられます。
5.正解です。
貫流ボイラーは管系だけで構成され、蒸気ドラム及び水ドラムを要しないので、高圧ボイラーに適しています。また、ドラムがない分、小さく構成することができます。
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