二級ボイラー技士の過去問
平成27年10月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問13
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問題
二級ボイラー技士試験 平成27年10月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問13 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーにおけるキャリオーバの害として、誤っているものは次のうちどれか。
- 蒸気の純度を低下させる。
- ボイラー水全体が著しく揺動し、水面計の水位が確認しにくくなる。
- 自動制御関係の検出端の開口部及び連絡配管の閉そく又は機能の障害を起こす。
- 水位制御装置が、ボイラー水位が上がったものと認識し、ボイラー水位を下げて低水位事故を起こす。
- ボイラー水が過熱器に入り、蒸気温度が上昇して、過熱器の破損を起こす。
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この過去問の解説 (3件)
01
ボイラー水が過熱器に入ると、蒸気温度は下降します。急速に過熱器が冷やされることで破損する恐れはあります。
1 水滴や泡が入るため蒸気の純度は低下します。
2 ボイラー水が揺動されることで水面計の水位も変動するため確認しづらいです。
3 不純物が付着するため、自動制御関係の検出端の開口部及び連絡配管の閉そく又は機能の障害を起こします。
4 ボイラー水が揺動されることで水位制御装置が誤作動を起こすため、ボイラー水位が上がったものと認識し、ボイラー水位を下げて低水位事故を起こします。
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02
設問は、ボイラーにおけるキャリオーバの害について問われています。
キャリーオーバ(気水共発)とは、ボイラ水が分離されずに蒸気とともにボイラ外に飛び出すことを言います。
以下に、選択肢ごとに説明致します。
1.キャリーオーバは、蒸気とともにボイラ水を伴うため、蒸気の純度を低下させてしまいます。
2.キャリーオーバは、プライミング(ボイラ水面から蒸気とともに水滴が飛び出す現象)やフォーミング(ボイラ水面が泡立つ現象)により、ボイラ水全体が著しく揺動し、水面計の水位が確認しにくくなります。
3.キャリーオーバは、ボイラ水中に含まれる不純物が、自動制御関係の検出端の開口部及び連絡配管の閉そく又は機能の障害を起こす可能性があります。
4.キャリーオーバは、フォーミングなどで見かけ上の水位が上がるため、水位制御装置がボイラ水位が上がったものと認識し、ボイラ水位を下げる信号を出してしまうため、低水位事故を起こすことがあります。
5.キャリーオーバは、ボイラ水が過熱器に入り、ボイラ水が蒸気の熱を奪って蒸気温度が下降させて、過熱器が急な熱変動のために破損を起こす可能性があります。
以上の説明により、選択肢5が誤っていることがわかります。
正答は「5」です。
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03
記載の通り、蒸気の純度を低下させます。
2.正解です。
キャリオーバが発生すると、ボイラー水全体が著しく揺動し、水面計の水位が確認しにくくなります。
3.正解です。
自動制御関係の検出端の開口部及び連絡配管の閉そく又は機能の障害を起こします。
4.正解です。
キャリオーバによって、水位制御装置がボイラー水位が上がったものと認識し、ボイラー水位を下げて低水位事故を起こすことがあります。
5.誤っています。
ボイラー水が過熱器に入り、蒸気温度が低下して過熱器の破損を起こします。
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