二級ボイラー技士の過去問
平成29年4月公表
ボイラーの構造に関する知識 問1
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問題
二級ボイラー技士試験 平成29年4月公表 ボイラーの構造に関する知識 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーの水循環について、誤っているものは次のうちどれか。
- 水循環が良いと熱が水に十分に伝わり、伝熱面温度は水温に近い温度に保たれる。
- 丸ボイラーは、伝熱面の多くがボイラー水中に設けられ、水の対流が容易なので、特別な水循環の系路を構成する必要がない。
- 水管ボイラーは、水循環を良くするために、水と気泡の混合体が上昇する管と、水が下降する管を区別して設けているものが多い。
- 自然循環式水管ボイラーは、高圧になるほど蒸気と水との密度差が大きくなり、循環力が強くなる。
- 水循環が不良であると気泡が停滞したりして、伝熱面の焼損、膨出などの原因となる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「自然循環式水管ボイラーは、高圧になるほど蒸気と水との密度差が大きくなり、循環力が強くなる。」です。
水循環が良いと熱が水に十分に伝わり、ボイラー水の温度が均一になるため、伝熱面の温度は水温に近い温度を保ちやすくなります。
丸ボイラーの場合ドラム内を水が自由に移動しやすいため水循環の経路を構成する必要はありません。
水管ボイラーは丸ボイラーと比べてボイラー水が通る管が細いため、水循環を良くするために経路を構成する必要があります。
高圧になるほど蒸気と水の密度差は小さくなるため、循環力が弱まります。
水循環が不良であると、気泡が動きにくくなるため、局所的に過熱されたり、膨出するなどの原因となります。
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02
水循環が良いと熱が水に十分に伝わり、伝熱面温度は水温に近い温度に保たれます。逆に水循環が悪いと、冷水部分と温水部分が発生してしまいます。
2.正解です。
記載の通りです。丸ボイラーは伝熱面の多くがボイラー水中に設けられ水の対流が容易なので、特別な水循環の系路を構成する必要がありません。
3.正解です。
水管ボイラーは水循環を良くするために、水と気泡の混合体が上昇する管と、水が下降する管を区別して設けているものが多いです。
4.誤っています。
自然循環式水管ボイラーは高圧になるほど蒸気と水との密度差が小さくなり、循環力が弱くなります。
5.正解です。
水循環が不良であると気泡が停滞したりして、伝熱面の焼損、膨出などの原因となります。
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03
設問は、ボイラの水循環について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.水循環が良いと、保有熱が均等に水に伝わることによって、伝熱面の温度が水温に近い温度に保たれます。
2.丸ボイラは、伝熱面の多くがボイラ水中に設けられており、水の対流が容易なので、特別に水循環の系路を設ける必要がありません。
3.水管ボイラは、水循環を良くするために、水と気泡の混合体が上昇する管と、水が下降する管を区別して設けているものが多いです。
分けることによって、上昇流と下降流がぶつかって、循環を妨げることを防ぎます。
4.自然循環式水管ボイラは、高圧になるほど蒸気と水との密度差が小さくなり、循環力が弱くなってしまいます。
そのため、高温高圧のボイラでは、強制循環式を採用しています。
5.水の循環が不良だと、管内に気泡が停滞したりすることによって、伝熱面が過熱されることによる焼損や膨出などの原因となります。
以上の説明により、選択肢4が誤っていることがわかります。
正答は「4」です。
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