二級ボイラー技士の過去問
平成29年4月公表
ボイラーの構造に関する知識 問5
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問題
二級ボイラー技士試験 平成29年4月公表 ボイラーの構造に関する知識 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラー各部の構造及び強さについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 胴板には、内部の圧力によって引張応力が生じる。
- 胴と鏡板の厚さが同じ場合、圧力によって生じる応力に対して、周継手は長手継手より2倍強い。
- だ円形のマンホールを胴に設ける場合には、長径部を胴の軸方向に配置する。
- ガセットステーを取り付ける場合には、鏡板への取付部の下端と炉筒との間にブリージングスペースを設ける。
- 管板には、煙管のころ広げに要する厚さを確保するため、一般に平管板が用いられる。
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この過去問の解説 (3件)
01
だ円形のマンホールを胴に設ける場合には、長径部を胴の軸方向と垂直に配置します。
胴の軸方向に応力が強くかかるため、胴の軸方向にマンホールの長径部とならないようにする必要があります。
1 胴板には、内部の圧力によって引張応力が生じます。
2 胴と鏡板の厚さが同じ場合、圧力によって生じる応力に対して、周継手は長手継手より2倍強いです。周継手の応力は長手継手にかかり、長手継手の応力は周継手にかかるため、長手継手の強度を周継手の強度の2倍にする必要があります。
4 ガセットステーを取り付ける場合には、鏡板への取付部の下端と炉筒との間にブリージングスペースを設けます。ガセットステーと炉筒が直接触れないためです。
5 管板には、煙管のころ広げに要する厚さを確保するため、一般に平管板が用いられます。
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02
設問は、ボイラー各部の構造及び強さについて問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.胴板の外側は大気圧、内側はボイラの蒸気圧がかかるため、胴板には、内側から外側への引張応力が生じます。
2.胴と鏡板の厚さが同じ場合、圧力によって生じる応力に対して、鏡板を溶接している周継手は、胴板を溶接している長手継手よりも2倍強いです。
そのため、長手継手の強度は、周継手の2倍以上にする必要があります。
3.だ円形のマンホールを胴に設ける場合には、短径部のほうが長径部よりも強度が強いため、短径部を胴の軸方向、長径部を胴の周方向に配置します。
4.ガセットステーを取り付ける場合には、鏡板と炉筒が直接接触しないように、鏡板への取付部の下端と炉筒との間にブリージングスペースを設けます。
5.管板には、煙管のころ広げに要する厚さを確保するために、一般的には平管板が用いられます。
以上の説明により、選択肢3が誤っていることがわかります。
正答は「3」です。
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03
胴板には内部の圧力によって引張応力が生じます。
2.正解です。
記載の通りです。胴と鏡板の厚さが同じ場合、圧力によって生じる応力に対して、周継手は長手継手より2倍強いです。
3.誤っています。
だ円形のマンホールを胴に設ける場合には、長径部を胴の軸方向と垂直に配置します。
4.正解です。
ガセットステーを取り付ける場合には、鏡板への取付部の下端と炉筒との間にブリージングスペースを設けます。ちなみに、ステーとは、平鏡板や平ふた板などを内部から支えるもののことを言います。
5.正解です。
管板には煙管のころ広げに要する厚さを確保するため、一般に平管板が用いられます。
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