二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
ボイラーの構造に関する知識 問5
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 ボイラーの構造に関する知識 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーに使用される計測器について、誤っているものは次のうちどれか。
- ブルドン管圧力計は、断面が真円形の管をU字状に曲げたブルドン管に圧力が加わると、圧力の大きさに応じて円弧が広がることを利用している。
- 差圧式流量計は、流体が流れている管の中に絞りを挿入すると、入口と出口との間に流量の二乗に比例する圧力差が生じることを利用している。
- 容積式流量計は、だ円形のケーシングの中で、だ円形歯車を 2 個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。
- 平形反射式水面計は、ガラスの前面から見ると水部は光線が通って黒色に見え、蒸気部は光線が反射されて白色に光って見える。
- U字管式通風計は、計測する場所の空気又はガスの圧力と大気圧との差圧を水柱で示す。
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この過去問の解説 (3件)
01
圧力計の内部にあるブルドン管の断面は、真円形ではなく楕円形や平円形をしています。
2.正解です。
差圧式流量計は、入口から出口に向かう配管内に、ベンチュリ管やオリフィス等の
絞り機構が使用されています。絞り機構が使用された配管内の流体は、
入口と出口に圧力差を生じます。
その圧力差を利用し、流量を計測します。
3.正解です。
容積式流量計は、ケーシングの中に楕円系の歯車があります。流体は、ケーシングと
歯車の間を流れます。歯車の回転数と流体量が比例する事から、流量を計測します。
4.正解です。
水面系のガラス板に縦溝がつけられています。光の反射、通過作用によって、
蒸気部は白く見え、水面部は黒く見えます。平形反射式水面計は、圧力2.5Mpa以下
のボイラーで、使用できます。
5.正解です。
U字管式通風計は、マノメーターともいわれます。水等を入れた中空U字ガラス管の
一方を計測部へ、もう片方を大気側へ開放します。そうすると、U字管の中の水が動きます。
その動いた水の目盛りを読む事で大気圧との圧力差を計測します。
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02
設問は、ボイラに使用される計測器について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.ブルドン管圧力計は、断面が楕円形などの扁平な形をした管を円弧状に曲げたブルドン管に圧力が加わると、圧力の大きさに応じて円弧が広がることを利用しています。
2.差圧式流量計は、流体が流れている管の中にオリフィス板などの絞りを挿入すると、絞りの前後で流量の二乗に比例する圧力差が生じることを利用しています。
瞬間的な流量計測の用途に向いています。
3.容積式流量計は、だ円形の入れ物の中で、だ円形歯車を2個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、流量が歯車の回転数に比例することを利用しています。
積算流量計の用途に向いています。
4.平形反射式水面計は、ガラスの前面から見ると蒸気部は光線が反射されて白色に光って見え、水部は光線の乱反射が抑えられて黒色に見えることを利用しています。
5.U字管式通風計は、計測する場所の空気又はガスの圧力と大気圧との差圧を水柱で示します。
水柱の差1mmは9.8Pa(0.0098kPa)に相当します。
以上により、選択肢1が誤っていることがわかります。
正答は「1」です。
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03
正解は「1」です。
1.誤りです。
ブルドン管には断面が楕円形か平円形の管を用います。
2.正しいです。
差圧式流量計は、流れの中に絞りを入れて、絞りの前後位置での圧力を測り、差圧から流量を計算しています。
絞りの後では圧力は下がり、差圧は流量が2倍に増えると2倍になります(2乗に比例)。
3.正しいです。
容積式流量計では、楕円形ケーシングの中に楕円形歯車が2個組み合わされています。
形が楕円なので歯車とケーシング壁の間に結構な空隙(スペース)ができます。流体が歯車を回すとその空隙に流体が順次取り込まれ送り出されます。
空隙の容積は分かっていますから、歯車の回転数から流量が分かります。
計量カップで1杯、2杯と計るようなものです。
4.正しいです。
平形反射式水面計は、水面形の片側に反射ガラスがついています。
反射ガラスの表面(私達が手で触れることができる側)はすべすべですが、裏面(水に触れる側)にはプリズム溝が掘ってあります。
そのプリズムの具合で、水がある場合は外側からの光が通って(吸収されて)黒く見え、蒸気の場合は光が反射されて白く光って見えます。
5.正しいです。
U字管式通風計では、U字管の中に水を入れて、片側は大気開放し、片側を煙道などに接続します。
煙道内が負圧のときには水が吸い上げられます。逆に押込ファン等で大気圧より煙道内が高い場合は水を押し下げます。
その差(U字管の大気側と煙道側の高さの差)を読むことで通風力が分かります。大気圧との差が大きいほど通風力は大きくなります。
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