二級ボイラー技士の過去問
令和3年4月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問12
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問題
二級ボイラー技士試験 令和3年4月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーのスートブローについて、誤っているものは次のうちどれか。
- スートブローは、主としてボイラーの水管外面などに付着するすすの除去を目的として行う。
- スートブローは、安定した燃焼状態を保持するため、一般に最大負荷の50%以下で行う。
- スートブローが終了したら、蒸気の元弁を閉止し、ドレン弁は開放する。
- スートブローは、一箇所に長く吹き付けないようにして行う。
- スートブローの回数は、燃料の種類、負荷の程度、蒸気温度などに応じて決める。
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この過去問の解説 (3件)
01
以下、選択肢ごとに解説します。
正しい記述です。
スートブロワとは、炉内に蒸気を噴き出し、伝熱水管の外側に着いた燃焼灰を蒸気の力で清掃する装置です。
誤った記述です。
「一般に最大負荷の50%以下で行わなければならない」という具体的な運用基準はありません。
一般に、湿った蒸気(ドレン)などが急激な熱膨張(体積膨張)を起こして、スートブロワ等を壊す恐れがあるので、低負荷や消火中での運用はしてはいけません。乾いた蒸気を使用する為、高負荷での運用が一般的です。
正しい記述です。
停止時にスートブロワ内に水滴が残っていると、運用時に急激に水が膨張し、スートブロワを壊す要因ともなります。
ですので、入口側の蒸気弁を完全に閉め、出口側のブロー弁を開け、スートブロワ内を乾燥した状態に保ちます。
正しい記述です。
スートブロワから吹き出す蒸気の力は強いので、毎回一箇所に常時蒸気を当ててしまうと、蒸気の当たっているところが錆びて、穴が開く原因ともなりえます。ですから、一箇所に長く吹き付けるのは良くないです。
正しい記述です。
スートブロワは、それぞれのボイラーの運転状況等により、使用回数などが変わってきます。
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02
正解は「2」です。
スートブロー(煤吹き)に関する問題です。
1.正しいです。
スートブローは,ボイラー運転中に,伝熱面および過熱器に付着した煤および灰(溶解したクリンカを含む)を当該ボイラーより発生した蒸気を用いて洗浄し,熱交換効率を回復させる目的で行います。
2.誤りです。
スートブローを行うと,熱交換効率が回復するため,一時的に負荷が上昇する傾向にあります。最大負荷でスートブローを行うと蒸気圧力および蒸気温度が,最大負荷を超過して上昇し,伝熱面および過熱器を焼損および墳破させる恐れがあります。
しかしながら,最大負荷50%程度まで下げる必要はありません。一般的に,最大負荷90~95%程度の負荷でスートブローを行っています。
3.正しいです。
ドレンが混入していると,ドレンアタック(水滴が蒸気圧力で勢いよく噴出される現象)により,伝熱面および過熱器を減肉させ,墳破させる恐れがありますので,スートブローに使用する蒸気は,ドレンをしっかり切っておきます。ドレンを切る=水滴を除去する方法としては,スートブローを行う前に当該蒸気配管の暖管を行います。また,終了後もドレンを残しておかないようにドレン弁を開けておきましょう。
4.正しいです。
一か所に長く吹き付けると,不同膨張により,伝熱面および過熱器が噴破する恐れがあるため,一か所に長く吹き付けないよう,適切なタイミングでスートブローを停止する必要があります。
5.正しいです。
灰分を多く含む石炭燃料等では,一日1〜3回程度スートブローを行う場合があります。
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03
正解は2です。
1. 正しい。スートブローは、主としてボイラーの水管外面などに付着するすすの除去を目的として行います。
2. 誤り。運転状況や休炉時の灰の付着状況等により負荷を決定します。
3. 正しい。スートブローが終了したら、蒸気の元弁を閉止し、ドレン弁は開放します。
水滴がスートブローに残留した状態で運転すると、蒸気とともに水滴が水管に噴射され、水管の減肉につながる可能性があります(ドレンアタック)。
4. 正しい。スートブローの蒸気は高圧で勢いがあるため、一箇所に長く吹き付けると局所的な減肉につながります。
5. 正しい。スートブローの回数は、燃料の種類、負荷の程度、蒸気温度などに応じて決めます。
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