二級ボイラー技士の過去問
令和3年4月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問11
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問題
二級ボイラー技士試験 令和3年4月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーに給水するディフューザポンプの取扱いについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜く。
- 起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行い、ポンプの回転と水圧が正常になったら吐出し弁を徐々に開き、全開にする。
- グランドパッキンシール式の軸については、運転中、水漏れが生じた場合はグランドボルトを増締めし、漏れを完全に止める。
- 運転中は、振動、異音、偏心、軸受の過熱、油漏れなどの有無を点検する。
- 運転を停止するときは、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にしてからポンプ駆動用電動機を止める。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、 3 です。
1.正しい記述です。
ポンプは、ポンプ内に空気が入っていると揚水しない為、運転前にポンプへ十分に呼び水を行ないます。
配管内も空気抜き弁等を開き、配管内の空気を抜き、配管内を水で満たします。
2.正しい記述です。
起動前に吸込み側を水で満たし、吐出側を“閉”、又は“微開”でポンプを起動します。正常圧力での吐出側締め切り運転は、厳禁です。
起動中にエアーが噛んでいるようであれば、呼び水をしながら運転します。吐出圧が正常になってきたら、徐々に吐出側を開いて全開にします。
3.誤った記述です。
グランドパッキンシール軸からの水は、運転中には常時少しずつ滴下しているのが正常です。完全に閉めきるとポンプの軸が焼けてしまいます。締めすぎは良くありません。
逆に、メカニカルシールは、運転中に水がシール部から滴下していてはいけません。
4.正しい記述です。
問題文のとおりです。
5.正しい記述です。
吐出側に逆止弁がある場合は、毎回、停止時に吐出弁を閉めて停止する必要はありません。
配管内が、常時水に満たされていれば運転・停止に支障はありません。
しかし、基本としては、問題文のような操作になります。
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02
正解は「3」です。
ボイラー給水ポンプ(BFP)に関する問題です。
ボイラー給水ポンプは蒸気圧力以上の圧力で給水を行う必要がありますので,多段羽根を使用しているディフューザポンプが多く採用されています。
1.正しいです。
ポンプ内およびポンプ前後の配管内に空気溜まりがある状態で起動すると,ハンマリングを起こして配管を振動させ,最悪の場合,配管の破損につながる恐れがあります。
2.正しいです。
吐出弁を全開の状態でポンプを起動すると,配管の空気溜まりでハンマリングを起こして配管を振動させ,最悪の場合,配管の破損につながる恐れがあります。
ハンマリングを防止するために,吐出弁を全閉で起動し,徐々に開けていく必要があります。
また,吸込弁が全閉で運転すると水の供給が無くなり,ポンプ内が空の状態で運転する事となり,軸等の摺動部に摩擦熱が生じ,破損につながる恐れがあります。
3.誤りです。
グランドパッキンを設けている場合,ポンプケーシングとシャフトの摺動面の過熱を防止するため,少量の水を漏らしておく必要があります。
4.正しいです。
異常のあるポンプを運転し続けると,不意に停止する場合があります。また,最悪の場合,ポンプが破損し,高温高圧の水や部品が飛散する事故につながる恐れがあります。そのため,吐出し圧力,流量及び負荷電流が適正であることを確認しておきます。
5.正しいです。
起動時と同様にハンマリングを防止するために,吐出弁を閉めてポンプを停止させます。
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03
正解は3です。
1. 正しい。運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜きます(エア抜き)。
2. 正しい。起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行います。
3. 誤り。グランドパッキンシール式の軸については、滴下する程度の水漏れが生じているのが正常です。水漏れがなければ、軸が冷却されずに焼きついてしまう可能性があるからです。逆に、水漏れが多すぎる場合は、増し締めにより漏れ量を調整します。
4. 正しい。振動、異音、偏心、軸受の過熱、油漏れなどの有無を点検し、症状が重度な場合には、予備機に切り替えます。
5. 正しい。運転を停止するときは、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にしてからポンプ駆動用電動機を止めます。
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