二級ボイラー技士の過去問
令和3年4月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問18
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問題
二級ボイラー技士試験 令和3年4月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
単純軟化法によるボイラー補給水の軟化装置について、誤っているものは次のうちどれか。
- 軟化装置は、強酸性陽イオン交換樹脂を充塡したNa塔に補給水を通過させるものである。
- 軟化装置は、水中のカルシウムやマグネシウムを除去することができる。
- 軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく減少する。
- 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の交換能力が低下した場合は、一般に食塩水で再生を行う。
- 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂は、1年に1回程度、鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、 3 です。
1.正しい記述です。
通常の水には、カルシウムやマグネシウム分が含まれています。これらは陽イオンですので、軟水器などにより、同じ陽イオンのナトリウムイオンと置換します。それにより、スケールの原因となる硬度成分を除去します。
2.正しい記述です。
1の解説で述べたとおりです。
3.誤った記述です。
イオン交換樹脂においてイオンを置換し続けると、やがて置換できる限界点が来ます。それを樹脂の貫流点と言います。貫流点を超えるとナトリウムイオンに置換できなくなる為、硬度成分が流出します。よって、硬度成分は“増大”します。
4.正しい記述です。
軟水器は、貫流点を超えると硬度成分が流出する為、樹脂を食塩水で再生します。陽イオン樹脂に付いたカルシウムイオンやマグネシウムイオンを逆にナトリウムイオンで置換するのです。 そうすれば再生後、再び軟水を作ることができます。
5.正しい記述です。
水には硬度成分の他に鉄分等も含まれる為、1年に1回程度は点検を実施します。通常メーカーでは、通水量(軟水生成量)で樹脂交換時期が分かるようになっています。 交換時期になったら、樹脂の入れ替えを行ないます。
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02
正解は「3」です。
ボイラー水の軟化装置に関する問題です。
軟化装置とは,伝熱配管や過熱器配管のスケール堆積の原因となる硬度(カルシウムやマグネシウム)を除去する装置です。一般的にNa+型陽イオン樹脂交換法で除去します。
1.正しいです。
上記に記載の通り,Na+型陽イオン樹脂交換法にて除去します。樹脂は塔(タンク)内に装填されており,そこに通水させることでイオン交換を行います。
2.正しいです。
上記に記載の通り,硬度(カルシウムやマグネシウム)を除去します。
3.誤りです。(誤:著しく減少➡正:著しく増加)
貫流点とは,現在装填されている樹脂でイオン交換ができる最大値の事をいいます。
貫流点を超過するとイオン交換ができないので,残留硬度は著しく増加することになります。
4.正しいです。
樹脂のイオン交換効率が低下した場合は,一般的に食塩水(NaCl)を使用して再生を行います。
5.正しいです。
経年使用による給水配管内の鉄さびや食塩水を使用することにより発生する塔内の鉄さびを除去するため,年に1回程度,洗浄や汚損樹脂の除去および補充を行います。
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03
正解は3です。
軟化とは、水の硬度成分であるカルシウムやマグネシウムを除去することを言います。
1. 正しい。軟化装置は、強酸性陽イオン交換樹脂を充塡したNa塔に補給水を通過させ、補給水中のカルシウムやマグネシウムをナトリウムに置換する装置です。
2. 正しい。1で説明した通りです。
3. 誤り。軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく上昇します。
4. 正しい。軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の交換能力が低下した場合は、一般に食塩水で再生を行います。
5. 正しい。1年に1回程度、鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行います。
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