二級ボイラー技士の過去問
令和3年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問8

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問題

二級ボイラー技士試験 令和3年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーのエコノマイザに関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。

A  エコノマイザは、煙道ガスの余熱を回収して燃焼用空気の予熱に利用する装置である。
B  エコノマイザを設置すると、燃料の節約となり、ボイラー効率は向上するが、通風抵抗は増加する。
C  エコノマイザは、燃料の性状によっては低温腐食を起こすことがある。
D  エコノマイザを設置すると、乾き度の高い飽和蒸気を得ることができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は, 4 です。

ボイラーのエコノマイザ(給水予熱器)に関する問題です。

エコノマイザについて

・煙道に設置され,排ガスを利用して給水を予熱する装置です。

・給水を予熱する事で,燃料の節約ができます。節炭器とも呼ばれています。 

硫黄分を多く含む燃料(石炭等)を使用している場合,給水温度の低い場所で硫黄が結露し低温腐食を引起こす場合があります

A:誤りです(誤:燃焼用空気の予熱正:給水の予熱

・燃焼用空気を予熱する装置は空気予熱器になります。

B:正しいです

C:正しいです

D:誤りです(誤:乾き度の高い飽和蒸気を得る事ができる 正:できない

・乾き度の高い蒸気を得るためには,過熱器を大きくする必要があります。

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02

正解は、4です。

A.誤った記述です。

エコノマイザではなく、空気予熱器についての記述です。

ポイント

給水の予熱 ➡ エコノマイザ

空気の予熱 ➡ 空気予熱器

B.正しい記述です。

エコノマイザは、燃焼ガスが通る配管の中に給水管を通す装置ですから、ガスの通風に対して抵抗になります。

C.正しい記述です。

エコノマイザは給水を通す装置ですから、周囲より低温になります。また、周囲の燃焼ガスの温度は下がり、露点に達しやすくなります。

硫黄を多く含む燃料ですと、燃焼ガス中の硫黄分が結露した硫酸が腐食を引き起こします(低温腐食)。

D.誤った記述です。

エコノマイザではなく、気水分離器(ないしは沸水防止管)についての記述です。

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03

A.誤った記述です。

問題文の説明は、空気予熱器の説明となります。排ガスで燃焼用空気を温める機器です。

エコノマイザの説明とは異なります。

 

B.正しい記述です。

ボイラー効率とは、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合をいいます。要は、燃料の燃焼熱からどれだけ蒸気を取り出せるかという事です。

エコノマイザは、排ガス熱でボイラー給水温度を上昇させる装置ですので、より少ない燃料の熱量で蒸気を生成させる事が出来ます。ですから、ボイラー効率は、エコノマイザを使用しない場合と比べて良くなります。

ですが、煙道の中で給水パイプをまげる多菅構造となる為、排ガスの通風抵抗は上昇します。

 

C.正しい記述です。

重油などの硫黄を含む燃料を使う場合は、給水温度が低すぎるとエコノマイザ管のガス側伝熱面に低温腐食を起こしやすいです。

 

D.誤った記述です。

問題文の説明は、過熱器の説明となります。ボイラーで発生した飽和蒸気をより水分の少ない乾き蒸気にする装置です。

エコノマイザの説明とは異なります。

選択肢4. B, C

正解です。

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