二級ボイラー技士の過去問
令和3年10月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問27
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問題
二級ボイラー技士試験 令和3年10月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問27 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラー用気体燃料について、誤っているものは次のうちどれか。
- 気体燃料は、石炭や液体燃料に比べて成分中の水素に対する炭素の比率が高い。
- 都市ガスは、液体燃料に比べてNOXやCO2の排出量が少なく、また、SOXはほとんど排出しない。
- LPGは、都市ガスに比べて発熱量が大きく、密度が大きい。
- 液体燃料ボイラーのパイロットバーナの燃料には、LPGを使用することが多い。
- 特定のエリアや工場で使用される気体燃料には、石油化学工場で発生するオフガスがある。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、1です。
1.誤りです。
気体燃料は、メタン(CH4)などの炭化水素を主成分としており、石炭や液体燃料に比べて成分中の炭素に対する水素の比率が高いです。
2.正しいです。
気体燃料は、炭素(C)の比率が低いため、CO2の排出量が少ないです。また燃料中に窒素化合物(N)がほぼ含まれていないため、フューエルNOXがほぼなく、全体のNOXの排出量も少なくなります。硫黄(S)もほとんど含まれていないため、SOXもほぼ出ません。
3.正しいです。
LPGとは、液化石油ガス(プロパンガス)のことで、石油精製の副産物です。空気より重く(密度が大きい)、発熱量は気体燃料の中で最大です。
4.正しいです。
パイロットバーナとは、主バーナに点火するための小型バーナで、ガス燃料のものが多く使われます。点火用だけなら1本のボンベで足りる、取り回しのよいLPGが多く使われます。
5.正しいです。
オフガスとは、石油化学工場で発生する製品化されないガスのことです。成分としてはメタンやエタン等であるため、自家燃料として使用される場合もあります。
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02
正解は,1です。
ボイラー用気体燃料に関する問題です。
気体燃料の特徴(個体燃料との比較)は以下の通りです。
・成分中の水素に対する炭素の量が少ない。
・空気との混合物および燃焼状態が制御し易く色々なバーナーに使用できる。
・燃焼が安定しており,点火・消火しやすい。
・わずかな過剰空気で燃焼でき,熱効率が良い。
・硫黄分・窒素分・灰分が極めて少ない。
・サービスエリア内では配管輸送が可能である。
・漏洩すると可燃性混合気体ができ,危険である。
・放射伝熱が小さく,接触伝熱が大きい。
1.誤りです。
石炭と比べ,水素に対する炭素の比率は低いです。
2.正しいです。
硫黄分・窒素分・炭素分が少ないため,各酸化物の発生量も少なくなります。
ただし,燃焼温度が高くなると,空気中の窒素分と酸素が反応し,サーマルNOxが発生されますので,注意が必要です。
3.正しいです。
・LPG:主成分はプロパンです。都市ガスと比較し,同じ体積で2倍以上の熱を出す事ができます。
・都市ガス:主成分はメタンです。
4.正しいです。
パイロットバーナーとは,主バーナー点火用の補助バーナーの事で,小型で取扱いが容易である必要があります。燃料には燃焼が容易で発熱量も大きいプロパンを使用します。
5.正しいです。
オフガスとは,大量の石油を処理するプラントで発生するガスで,プラント毎で処理されています。処理する方法の一つとして,各工場に輸送し燃料として使う方法があります。
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03
正解は、 1 です。
1.誤った記述です。
気体燃料の主な成分は、メタンやブタンなどの炭化水素になります。比率としては、液体燃料の重油等に比べ、炭素に対する水素の比率が高いです。逆に言えば、水素に対する炭素の比率が低いとも言えます。よって、問題文の記述は、誤りです。
2.正しい記述です。
都市ガスの主成分は、メタン(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、ブタン(C4H10)であり、硫黄分や窒素分は殆ど含まれていません。ですから、NOxやSOxの排出量は少なくなります。
3.正しい記述です。
LPG(液化石油ガス)の主成分は、プロパンとブタンであり、発熱量は約100MJ/m³Nとなります。それに対して都市ガス(13A)の発熱量は、約半分の約50MJ/m³Nです。密度もLPGは、都市ガスの約2倍の大きさとなります。
4.正しい記述です。
問題文のとおりです。
5.正しい記述です。
オフガスとは、石油生成過程で発生するガスで、発熱量が高くメタンや水素を多く含んだガスです。特定のエリアや工場で使用されます。
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