二級ボイラー技士の過去問
令和3年10月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問28

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問題

二級ボイラー技士試験 令和3年10月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問28 (訂正依頼・報告はこちら)

燃料の分析及び性質について、誤っているものは次のうちどれか。
  • 組成を示す場合、通常、液体燃料及び固体燃料には元素分析が、気体燃料には成分分析が用いられる。
  • 発熱量とは、燃料を完全燃焼させたときに発生する熱量である。
  • 液体燃料及び固体燃料の発熱量の単位は、通常、MJ/kgで表す。
  • 低発熱量は、高発熱量から水蒸気の潜熱を差し引いた発熱量で、真発熱量ともいう。
  • 高発熱量と低発熱量の差は、燃料に含まれる水分及び炭素の割合によって決まる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、5です。

1.正しいです。

 気体燃料の区別は、メタン、エタン、プロパン、ブタン等のどれを多く含んでいるかでなされます(成分分析)。元素で言えばどれも炭素や水素ですから、気体燃料の場合、元素分析は適切ではありません。

2.正しいです。

 発熱量とは、燃料を完全燃焼させたときに発生する熱量のことで、各々の燃料の性能を表します。

3.正しいです。

 液体燃料や固体燃料では、1 kgあたりを単位とし、MJ/kgまたはkJ/kgで表します。気体燃料では、1 m3あたりを単位とし、MJ/m3NまたはkJ/m3Nで表します。

(Nはノーマルの頭文字で、気体の標準状態 1 atm、0℃において、ということです。)

4.正しいです。

 水蒸気の潜熱とは、水蒸気が冷やされて水滴になるときに放出される熱のことです。この熱量は失われ利用されないので、燃料の正味の(真の)発熱量とは、水蒸気の潜熱を差し引いた発熱量=低発熱量となります。

5.誤りです。

 燃料中に、水(水蒸気)に変わる成分が多ければ、差は大きくなります。

 正しくは、燃料に含まれる水分及び水素の割合によって決まるです。

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02

正解は、 5 です。

1.正しい記述です。

元素分析は、単位質量中の元素の含有割合を示します。炭素、水素、硫黄、窒素の量を測定し、これらの合計を100から引いた値を酸素とし、質量%で示します。

又、成分分析は、気体燃料の構成分子を体積比で示します。

2.正しい記述です。

燃料を完全燃焼させた際に発生する熱量を発熱量といいます。

単位は、固体、液体燃料はMJ/kgで表し、気体燃料はMJ/M³Nで表します。 ※気体燃料単位の最後の『N』は、標準状態(0℃、1気圧状態)を示しています。

3.正しい記述です。

2の解説のとおりです。

4.正しい記述です。

発熱量には、表し方が2つあります。端的に言えば、水分を蒸発させる熱量を含んだ状態が、『高発熱量(総発熱量)』です。水分を蒸発させる熱量を差し引いた状態が、『低発熱量(真発熱量)』です。

水素を含んでいる燃料を燃焼させると水を生成します。その水分の蒸発熱量を含むか含まないかで表し方が変わります。当然、水分の蒸発熱を含んだ発熱量の値の方が、大きくなります。

5.誤った記述です。

高発熱量と低発熱量の差において、炭素の量は関係ありません。燃料中の水素量と水分量が関係してきます。

よって、「燃料に含まれる水分及び炭素の割合」というのは、誤りです。

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03

正解は,5です。

燃料の分析及び性質に関する問題です。

1.正しいです。

元素分析は液体・個体燃料向けの分析です。炭素・水素・窒素・硫黄・酸素を表示します。

気体燃料には成分分析を行い,同じように水素・窒素・酸素等を表示します。

2.正しいです。

発熱量とは,燃料を完全燃焼させたときに発生する熱量のことです。

3.正しいです。

発熱量の単位は、通常、MJ/kgで表示されます。

液体燃料の場合,MJ/kLと表示されている場合もありますので,注意しましょう。

4.正しいです。

高発熱量とは,燃料内の水分(水素と酸素も含む)の蒸発潜熱も含めた熱量の事です。

燃焼において実際に消費される熱量は,この蒸発潜熱を引いた熱量=低発熱量となります。

5.誤りです。

上記4項の通り,高発熱量と低発熱量の差は,燃料に含まれる水分によって決まります。

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