二級ボイラー技士の過去問
令和4年4月公表
ボイラーの構造に関する知識 問1
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問題
二級ボイラー技士試験 令和4年4月公表 ボイラーの構造に関する知識 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文中の( )内に入れる( A )及び( B )の語句の組合せとして、正しいものは次のうちどれか。
「飽和水の比エンタルピは飽和水1kgの( A )であり、飽和蒸気の比エンタルピはその飽和水の( A )に( B )を加えた値で、単位はkJ/kgである。」
「飽和水の比エンタルピは飽和水1kgの( A )であり、飽和蒸気の比エンタルピはその飽和水の( A )に( B )を加えた値で、単位はkJ/kgである。」
- A:潜熱 B:顕熱
- A:潜熱 B:蒸発熱
- A:顕熱 B:蒸発熱
- A:蒸発熱 B:潜熱
- A:蒸発熱 B:顕熱
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この過去問の解説 (3件)
01
【正解】正しい組みわせは、3番です。
☛比エンタルピーは、ボイラーでは基本中の基本となる知識です。
顕熱と潜熱(水→蒸気のため蒸発熱)の違い、熱量⇔エネルギー(仕事)の熱力学の法則、ボイラーを圧力容器と捉えるなど、関係知識は多岐にわたります。
【出題頻度】
☛平成27年4月公表~令和3年10月公表まででは、出題されていません。
【ポイント&キーワード】
☛「エンタルピ」とは、物体が保有しているエネルギーのうち、仕事(「運動エネルギー」や「位置エネルギー」)が無視できる場合の内部エネルギー(単位をJ(ジュール))を指します。
☛「比エンタルピー」は、エンタルピーを単位質量1kgで換算した値(kJ/kg)を指します。
☛熱力学の第一法則は、熱も仕事と同じようにエネルギーに換算できるとした法則です。
☛熱力学の第二法則は、第一法則とは逆に仕事を熱に換算することが可能とするものですが、実際には各種制限があり困難を伴う作業となります。
☛顕熱と潜熱~外部から熱を加えたり冷やしたりした時に物体の温度変化を伴う場合の熱量を「顕熱」、蒸気や氷といった状態の変化にエネルギーが使われ温度変化に現れない熱量を「潜熱(蒸発の場合「蒸発熱」)」と呼び区別しています。
☛物質の三態~固体・液体・気体をいい、状態が変化するとき熱を吸収したり放出したりします。氷⇒水で使われる熱を「溶解熱」、水⇒蒸気のときは「蒸発熱」と言われいずれも温度変化を伴わない「潜熱」となります。逆に蒸気⇒水、水⇒氷という状態変化では冷却が必要であり、この冷却は物質から熱を奪うことであり、物質から見ると熱を放出することになります。
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02
この問題は各用語の意味合いを理解していることがとても重要です。
難しい言い回しを自分なりの言葉に変換しながら対応していきましょう。
比エンタルピーというのは物体が保有している内部エネルギー(エンタルピー)を単位質量1kgで換算したものです。
潜熱というのは温度上昇にではなく、固形⇆液体⇆気体など物質の状態変化に使用される熱量のことです。
顕熱というのは物体の温度変化によって発生している熱量のことです。
蒸発熱というのは液体→気体という蒸発という状態変化に使用される潜熱の一種です。
飽和水は温度変化によって発生するので、飽和水の比エンタルピーが潜熱という選択肢は間違っています。
飽和水は温度変化によって発生するので、飽和水の比エンタルピーが潜熱という選択肢は間違っています。
飽和水は温度変化によって発生するので、顕熱という選択は正しく、また飽和蒸気の比エンタルピーは飽和水までの顕熱と、液体→蒸気という状態変化に伴う潜熱(この場合は蒸発に関しての熱量なので蒸発熱)の合計なので、この選択肢は正しいです。
飽和水は温度変化によって発生するので、飽和水の比エンタルピーが蒸発熱という選択肢は間違っています。
飽和水は温度変化によって発生するので、飽和水の比エンタルピーが蒸発熱という選択肢は間違っています。
この設問では、潜熱と顕熱の意味を知っていることが重要です。
各々の熱量の示す環境の違いに注目して覚えましょう。
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03
A:顕熱、B:蒸発熱
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