FP2級の過去問
2021年1月
学科 問24

【正解３】

（ア）市場金利が上昇すると、債券の価格は下落するため、発行時よりも価格が安くなり売却損が発生します。そのため、所有期間利回りは、当初の利回り（表面利率）よりも低くなります。

（イ）応募者利回りは、償還期限まで所有した場合の利回りなので、市場金利が上昇しても変わりません。

以上より、（ア）0.2%よりも低くなる（イ）0.2%で変わらない

【正解 3】

最終利回り
既に発行されている債券を中途で購入し、償還まで保有した時の利回り

所有期間利回り
債券発行時に購入、または中途購入し、償還前に売却した時の利回り

応募者利回り
債券発行時に購入し、償還まで保有した時の利回り

[ア]
市場金利が上昇すると、発行済みの債券の所有期間利回りは低下します。
新規に発行される債券の方が、発行済みの債券より金利が高くなることで、発行済み債券の価格は下落します。
表面利率は変わりませんが、売却金額が下がるからです。

[イ]　
市場金利が上昇しても、表面利率や償還時の金額は変わりません。
そのため応募者利回りは変わりません。

正解は 3 の（ア）0.2%よりも低くなる　（イ）0.2%で変わらない　となります。

【金融資産運用：債券投資】

についての問題です。

(ア)債券Aを新規発行時に購入し、発行から5年後に売却した場合の所有期間利回りは0.2%よりも低くなります。

所有者利回り（%）は、

[表面利率+(売却価格－購入価格）÷所有期間]×100

で算出します。

[0.2+（a－100)÷5]÷100×100の計算式から、

ａ＜100円であれば、0.2％より利回りは低くなり、

ａ＞100円であれば、0.2％より高くなったということになります。

そして、発行から5年後、市場金利が上昇したとの記述から、額面金額は100円より安くなったことがわかります。

よって、ａ＜100円で、

0.2％より利回りは低くなります。

(イ）債券Aを新規発行時に購入し、償還まで保有した場合の応募者利回りは0.2%で変わりません。

応募者利回り（%）は、

[表面利率+(額面価格－発行価格）÷償還期間]×100

で算出します。

[0.2+（100－100)÷10]÷100×100の計算式から、

0.2%で変わらないことがわかります。