FP2級の過去問
2021年5月
学科 問30

【正解４】

［1］適切

2010年および2020年の個人（現金取引と信用取引の合計）の売越し額は、

　2010年：売りー買い＝（23.5＋31.2）ー（20.8＋31.7）＝54.7ー52.5＝2.2兆円

　2020年：売りー買い＝（39.7＋68.4）ー（36.8＋70.1）＝108.1ー106.9＝1.2兆円

よって、個人はいずれの年も売り越しており、2010年の売越し額（2.2兆円）は、2020年の売越し額（1.2兆円）の約2倍となります。

［2］適切

2010年の海外投資家の買越し額は、

買いー売り＝156.1ー152.9＝3.2兆円

で、個人（現金取引と信用取引の合計）の売越し額（2.2兆円）を上回ります。

また、2020年の海外投資家の売越し額は、

売りー買い＝412.5ー409.2＝3.3兆円

で、個人（現金取引と信用取引の合計）の売越し額（1.2兆円）を上回ります。

［3］適切

現金取引額は、2010年（売り23.5、買い20.8）→2020年（売り39.7、買い36.8）

信用取引額は、2010年（売り31.2、買い31.7）→2020年（売り68.4、買い70.1）

となり、2020年は、売り・買いともに現金取引額よりも信用取引金額の方が

より増加していることが分かります。

［4］不適切

2010年および2020年の委託合計金額に占める海外投資家の取引金額の割合は、

　2010年：（152.9＋156.1）÷（242.3＋243.6）＝309÷485.9≒63.6%

　2020年：（412.5＋409.2）÷（568.7＋564.5）＝821.7÷1,133.2≒72.5%

よって、2020年における海外投資家の取引額が占める割合の方が高いことがわかります。

正解は4です。

1.適切です。

2010年の個人の売越し額は、(23.5 + 31.2) − (20.8 + 31.7) = 2.2 (兆円)

2020年の個人の売越し額は、(39.7 + 68.4) + (36.8 + 70.1) = 1.2 (兆円)

したがって、2010年の売越し額は2020年の売越し額の約2倍であることがわかります。

2.適切です。

2010年の個人の売超し額は、先に求めたように 2.2兆円

2010年の海外投資家の買越し額は、156.1 − 152.9 = 3.2兆円

したがって、2010年の海外投資家の買越し額の方が高いことがわかります。

また、2020年の海外投資家の売越し額は、412.5 − 409.2 = 3.3兆円

2020年の個人の売越し額は先に求めたように 1.2兆円

したがって、2020年の海外投資家の売越し額の方が高いことがわかります。

3.適切です。

2010年と2020年を個人で比較すると、2020年は売り買い共に現金取引金額（30兆円台）に比べて信用取引金額（60〜70兆円台）の方が、より増加していることがわかります。

4.不適切です。

2010年の売買代金の委託合計金額は、242.3 + 243.6 = 485.9 兆円

2010年の海外投資家の取引合計額は、152.9 + 156.1 = 308.1 兆円　であるため、

2010年における海外投資家の取引額が占める割合は、308.1/485.9 より、63.4 (%)

2020年の売買代金の委託合計金額は、568.7 + 564.5 = 1133.2 兆円

2020年の海外投資家の取引合計額は、412.5 + 409.2 = 821.7兆円　であるため、

2020年における海外投資家の取引額が占める割合は、821.7/1133.2 より、72.5(%)

したがって、2020年における海外投資家の取引額が占める割合の方が高いことがわかります。

解答 ４

１．○

・2010年の個人（現金取引と信用取引の合計）売越し額 (23.5+31.2)−(20.8+31.7)=2.2(兆円）

・2020年の個人（現金取引と信用取引の合計）売越し額 (39.7+68.4)−(36.8+70.1)=1.2(兆円)

・2010年の売越し額の2020年に対する比率 2.2/1.2≒1.83

→2010年の個人の売越し額は2020年の約2倍です。

２．○

・2010年の海外投資家の買越し額 156.1-152.9=3.2(兆円)

・2010年の個人の売越し額 上記1より2.2(兆円)

→2010年の海外投資家の買越し額は個人の売越し額を上回ります。

・2020年の海外投資家の売越し額 412.5−409.2=3.3(兆円)

・2020年の個人の売越し額 上記1より1.2(兆円)

→2020年の海外投資家の売越し額は個人の売越し額を上回ります。

３．◯

・2020年の個人現金取引額(売り)の2010年比 39.7/23.5≒1.69(倍)

・2020年の個人信用取引額(売り)の2010年比 68.4/31.2≒2.19(倍)

→2020年の個人の売りは、信用取引金額の方が増加しています。

・2020年の個人現金取引額(買い)の2010年比 36.8/20.8≒1.77(倍)

・2020年の個人信用取引額(買い)の2010年比 70.1/31.7≒2.21(倍)

→2020年の個人の買いは、信用取引金額の方が増加しています。

４．✕

・2010年の売買代金に占める海外投資家の占める割合 (152.9+156.1)/(242.3+243.6)≒63.6(%)

・2020年の売買代金に占める海外投資家の占める割合 (412.5+409.2)/(568.7+564.5)≒72.5(%)

→2020年の海外投資家の割合は「低下」ではなく「上昇」しています。