FP2級の過去問
2023年1月
実技 問11
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問題
FP技能検定2級 2023年1月 実技 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
荒木陽介さん(48歳)が加入の提案を受け、加入することにした生命保険の保障内容は下記<資料>のとおりである。次の記述の空欄( ア )~( ウ )にあてはまる数値を解答欄に記入しなさい。なお、保険契約は有効に継続し、かつ特約は自動更新しているものとし、荒木さんはこれまでに<資料>の保険から、保険金・給付金を一度も受け取っていないものとする。また、各々の記述はそれぞれ独立した問題であり、相互に影響を与えないものとする。
・2023年3月に、荒木さんが交通事故で死亡(入院・手術なし)した場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は( ア )万円である。なお、死亡時の利率変動型積立保険の積立金額は4万円とする。
・2023年5月に、荒木さんが余命6ヵ月以内と判断された場合、リビング・ニーズ特約の請求において指定できる最大金額は( イ )万円である。なお、利率変動型積立保険と長期生活保障保険のリビング・ニーズ特約の請求はしないものとし、指定保険金額に対する6ヵ月分の利息と保険相当額は考慮しないものとする。
・2023年6月に、荒木さんが初めてがん(悪性新生物)と診断され、治療のため20日間入院し、その間に約款所定の手術を1回受けた場合、保険会社から支払われる保険金・給付金の合計は( ウ )万円である。なお、上記内容は、がんに対する所定の手術、所定の生活習慣病、7大疾病で所定の診断に該当するものとする。
- ア:1,404(万円) イ:240(万円) ウ:360(万円)
- ア:1,421(万円) イ:300(万円) ウ:370(万円)
- ア:1,488(万円) イ:240(万円) ウ:380(万円)
- ア:1,506(万円) イ:300(万円) ウ:390(万円)
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この過去問の解説 (2件)
01
生命保険の保険金・給付金を計算させる問題は頻出です。
ほぼ毎回のように出題されますが、テキストには計算問題はもちろん掲載されておらず、過去問等で練習するしかない問題です。
FP協会でFP2級を受ける場合は、ほぼ出題されると思っておくとよいでしょう。
どのような場面で、どのような給付金・保険金が出てるかをしっかり覚えておく必要があります。
そして解答を記入する際は、単位も気を付けましょう。
(ア)
〇利率変動型積立保険
積立金額は4万円と設問にあります。
さらに死亡給付金は災害死亡給付金が支払われる場合は、支払われないとあるので、今回の交通事故では災害死亡保険の支払い対象です。
4万円✕1.5倍=6万円
〇長期生活保障保険
死亡時に年金として受け取ることが可能な保険です。
今回は合計額を出します
120万円✕10年間=1200万円
〇普通定期保険
死亡・高度障害状態になった場合に支払われる保険金です。
定期保険は必ず覚えるべき保険なので、テキストなどでしっかり内容も把握しておきましょう。
300万円
合計
6万円+1200万円+300万円
=1506万円
(イ)
リビングニーズ特約とは被保険者が余命6カ月以内と診断された場合に、契約している死亡保険の一部または全額を、原因問わず生前に受け取ることができる特約です。
リビングニーズは死亡した後に受け取るはずだった死亡保険金を、生前に受け取る特約なので、まずはどの保険が死亡保険に該当するか確認します。
死亡保険は、利率変動型積立保険・長期生活保障保険・普通定期保険の3種類です。
しかし今回は設問に「利率変動型積立保険と長期生活保障保険のリビング・ニーズ特約の請求はしない」とあります。
そのため受け取ることができるリビングニーズ特約の対象となる死亡保険は、普通定期保険のみとなります。
300万円
(ウ)
〇医療保険
・入院給付金
入院の際に所定の給付金が支払われます。
今回の入院日数は20日間のため、給付金は以下の通りです。
1万円✕20日間=20万円
・手術給付金
手術をした際に、支払われる給付金です。
資料に「(ハ)ガン・脳・心臓の対する所定の手術のとき」という欄があるので、そちらを使用します。
この場合、(イ)の入院中の手術+(ハ)のさらに20万円プラスになると記載があるため、給付金は以下の通りです。
20万円+20万円=40万円
〇入院サポート特約
1日以上の入院の際に入院準備費用給付金が支払われると記載があり、給付金は以下の通りです。
10万円
〇生活習慣病保険
生活習慣が原因で疾病になった際に保険金が支払われます。
ガン・脳血管疾患・心疾患。高血圧性疾患・糖尿病などが該当します。
そして資料の注釈によると、ガンは生活習慣病とみなされることが分かります。
そのため1日以上の入院で、給付金が支払われます。
日額での記載なので、間違えないようにしましょう。
1万円✕20日間=20万円
〇7大疾病一時金特約
7大疾病の中にガンも含まれるため、給付金支払いの対象です。
300万円
上記の全てを足します。
20万円+40万円+10万円+20万円+300万円
=390万円
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02
保険内容を読みとき、保険金を計算する問題は必ずと言っていいほど出ます。
提示されている情報から必要な情報を早く正確にピックアップする力が必要です。
保険金・給付金が支給される条件が小さく書かれていることがあるので注意してください。
時間がかかりやすいので、過去問で繰り返し問題を解き、早く計算できるように慣れておきましょう。
(ア)
「交通事故で死亡」したことを頭に入れておきます。
①利率変動型積立保険
積立金額4万円×1.5倍=6万円
※1にて「災害死亡給付金が支払われるときは死亡給付金は支払いません」とあるため6万円となります。
②長期生活保障保険
死亡時にまとまった一時金でなく年金で給付される保険です。
今回は給付金の合計を問われているため総額を求めます。
120万円×10年間=1200万円
③普通定期保険 300万円
よって、合計すると
6万円+1200万円+300万円
=1506万円
(イ)
リビング・ニーズ特約とは、被保険者が余命半年以内と宣告された場合、保険金を生前に請求できる特約です。(上限3000万円)
リビング・ニーズ特約が付帯できるのは死亡保険です。
この問題の中で死亡保険は、利率変動型積立保険、長期生活保障保険、普通定期保険が該当します。
問題文より、利率変動型積立保険と長期生活保障保険のリビング・ニーズ特約の請求はしないとあるので、普通定期保険の300万円となります。
(ウ)
「がんの診断を受けた、20日間の入院、手術1回」を頭に入れておきます。
①医療保険の入院給付金
入院1日目から日額10000円とあるので
10000円×20日=200000円
②医療保険の手術給付金
入院して手術したときに20万円
がん・脳・心臓の所定の手術をしたときはプラス20万円となるため
20万円+20万円=40万円
③入院サポート特約の入院準備費用給付金
入院1日以上なので該当します。10万円
④生活習慣病保険の生活習慣病入院給付金
※2より、がんは生活習慣病保険の対象となります。
入院1日以上で日額10000円なので
10000円×20日=200000円
⑤7大疾病一時金特約の7大疾病一時金
がんは7大疾病に含まれるとあるので一時金を請求できます。
300万円
①~⑤を合計して
20万円+40万円+10万円+20万円+300万円
=390万円
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