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行政書士の過去問 平成27年度 法令等 問14

問題

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行政不服審査法に基づく審査請求に対する裁決に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
   1 .
処分についての審査請求が法定の期間経過後にされたものであるとき、その他不適法であるとき、または審査請求に理由がないときは、審査庁は、裁決で当該審査請求を却下する。
   2 .
不作為についての審査請求に理由があるときは、審査庁は、当該不作為庁に対しすみやかに申請を認める処分をすべき旨を命ずるとともに、裁決で、その旨を宣言する。
   3 .
処分についての審査請求に理由があり、審査庁が裁決で当該処分の変更を命ずることができる場合において、公の利益に著しい障害が生じることを防ぐため必要があると認めるときは、審査庁は、審査請求人の不利益に処分の変更を命ずることもできる。
   4 .
事実行為についての審査請求に理由があるときは、審査庁は、処分庁に対し当該事実行為の全部または一部を撤廃すべきことを命ずるとともに、裁決でその旨を宣言する。
   5 .
処分についての審査請求の裁決には、行政事件訴訟法の定める事情判決と同様の事情裁決の制度があるが、事情裁決が行われるのは、処分が違法である場合に限られ、処分が不当である場合には行われない。
( 行政書士試験 平成27年度 法令等 問14 )
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この過去問の解説 (4件)

11
1.誤り
 「審査請求に理由がないとき」は「却下」ではなく棄却となります(行政不服審査法45条2項)。

【裁決の種類】
●却下…「法定の期間経過後にされたものである場合その他不適法である場合」になされます。
●棄却…「請求に理由がない場合」になされます。
●認容…「請求に理由がある場合」になされます。また、認容裁決には、①処分の一部または全部の取消の裁決(取消裁決)、②事実行為の一部または全部の撤廃を命じる(撤廃裁決)、③不作為に対する行為の命令、④処分庁の上級行政庁が裁決する場合に可能となる処分・事実行為を変更すべきとの命令(変更裁決)があります。
●事情…「処分が違法又は不当ではあるが、これを取り消し又は撤廃することにより公の利益に著しい障害を生ずる場合」に当該処分を維持するためになされる棄却裁決。


2.誤り
 「申請を認める処分をすべき旨」という部分が誤りです。本肢の場合、審査庁は「当該申請に対して一定の処分をすべきものと認めるとき」(行政不服審査法49条3項)は、不作為庁に対して「当該処分をすべき旨を命ずる」(同項1号)ことになります。
つまり、申請を認めろと命ずるのではなく、申請に対して何らかのアクションを起せと命ずるのです。


3.誤り
 変更裁決(行政不服審査法第46条)をする際、審査請求人の不利益に当該処分を変更し、又は当該事実上の行為を変更すべき旨を命じ、若しくはこれを変更することはできません(同法48条)。
 なお、問題文の「公の利益に著しい障害を生じることを防ぐため~」という部分は事情裁決(同法45条3項)の説明であり、ひっかけです。


4.正しい
 行政不服審査法47条とほぼ同じ文章です。


5.誤り
 「処分が不当な場合には行われない」という部分が誤りです。違法でも不当でも出すことができます(行政不服審査法45条3項)。

付箋メモを残すことが出来ます。
2
1 誤り

行政不服審査法第45条1項において『処分についての審査請求が法定の期間経過後にされたものである場合その他不適法である場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を却下する。』とされていますが、同条第2項においては『処分についての審査請求が理由がない場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却する。』と定められています。審査請求に理由がないときは却下ではなく棄却をされます。

2 誤り

行政不服審査法第49条3項において『不作為についての審査請求が理由がある場合には、審査庁は、裁決で、当該不作為が違法又は不当である旨を宣言する。』と定められていますが、『審査庁は、当該不作為庁に対しすみやかに申請を認める処分をすべき旨を命ずる』とまでは求められていません。

3 誤り

行政不服審査法第48条において『審査庁は、審査請求人の不利益に当該処分を変更し、又は当該事実上の行為を変更すべき旨を命じ、若しくはこれを変更することはできない。』と定められています。

4 正しい

行政不服審査法第47条において『事実上の行為についての審査請求が理由がある場合には、審査庁は、裁決で、当該事実上の行為が違法又は不当である旨を宣言するとともに、次の各号に掲げる審査庁の区分に応じ、当該各号に定める措置をとる。ただし、審査庁が処分庁の上級行政庁以外の審査庁である場合には、当該事実上の行為を変更すべき旨を命ずることはできない。』と、同条1号において『処分庁以外の審査庁 当該処分庁に対し、当該事実上の行為の全部若しくは一部を撤廃し、又はこれを変更すべき旨を命ずること。』と定められています。

5 誤り

行政不服審査法第45条3項において『審査請求に係る処分が違法又は不当ではあるが、これを取り消し、又は撤廃することにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、審査請求人の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮した上、処分を取り消し、又は撤廃することが公共の福祉に適合しないと認めるときは、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却することができる。この場合には、審査庁は、裁決の主文で、当該処分が違法又は不当であることを宣言しなければならない。』と定められています。処分が違法または不当なときに行われます。

よって、解答は4となります。

0
正解4

1 不正解 
 行政不服審査法45条2項。「却下」ではなく「棄却」されます。

2 不正解 
 不作為についての審査長による処分は上級行政庁か不作為庁である審査庁で異なる。行政不服審査法49条。

3 不正解 
 行政不服審査法48条に「不利益変更の禁止」があります。審査庁は、審査請求人の不利益に当該処分を変更し、又は、当該事実上の行為を変更すべき旨を命じ、若しくはこれを変更することはできません。

4 正解 
 その通り。行政手続法47条。

5 不正解 
 事情裁決は処分が不当である場合にも行われます。行政手続法45条3項。

0
1:誤り。 処分についての審査請求が法定の期間経過後にされたものであるとき、その他不適法であるとき、審査庁は裁決で当該請求を却下しますが、審査請求に理由がないときの裁決は「棄却」です。


2:誤り。 不作為についての審査請求に理由があるときは、審査庁は、裁決で、当該不作為が違法又は不当である旨を宣言します。この場合、次の①と②の審査庁は、当該申請に対して一定の処分をすべきものと認めるときは、それぞれ①と②の措置がとれます。

①審査庁が不作為庁の上級行政庁である場合
→当該処分をすべき旨を命ずること

②審査庁が不作為庁である場合
→当該処分をすること



3:誤り。 処分についての審査請求に理由があり、審査庁が裁決で当該処分の変更を命ずることができる場合において、審査庁は、審査請求人の不利益に当該処分を変更し、又は当該事実上の行為を変更すべき旨を命じ、若しくはこれを変更することはできません。


4:正しい。 本記述では審査庁が上級行政庁でしたが、審査庁が処分庁のときは、裁決で当該事実上の行為が違法又は不当である旨宣言するとともに、当該事実上の行為の全部一部を撤廃し、又はこれを変更します。


5:誤り。 行政不服審査法45条3項において事情裁決(審査請求にかかる処分が違法または不当であることを宣言するが当該審査請求を棄却する裁決のこと)が定められていますが、その対象となる処分は「違法又は不当」な処分です。

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