行政書士の過去問
平成28年度
法令等 問14

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問題

行政書士試験 平成28年度 法令等 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

行政不服審査法における再調査の請求について、妥当な記述はどれか。
  • 行政庁の処分につき、処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合、処分庁に再調査の請求をすることは認められない。
  • 行政庁の処分に不服のある場合のほか、法令に基づく処分についての申請について不作為がある場合にも、再調査の請求が認められる。
  • 再調査の請求においても、原則として、その審理は審理員によってなされなければならないが、行政不服審査会等への諮問は要しない。
  • 再調査の請求において、請求人または参加人の申立てがあった場合には、それが困難であると認められないかぎり、口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。
  • 再調査の請求がなされた場合、処分庁は、職権で、処分の効力、執行または手続の続行を停止することができるが、これらを請求人が申し立てることはできない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1:行政不服審査法5条1項の内容と異なり、処分庁に再調査の請求ができることが規定されています。
「行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるときは、当該処分に不服がある者は、処分庁に対して再調査の請求をすることができる。ただし、当該処分について第二条の規定により審査請求をしたときは、この限りでない。」

2:行政不服審査法3条の内容と異なり、再調査の請求ではなく、不作為についての審査請求をできることが規定されています。
「法令に基づき行政庁に対して処分についての申請をした者は、当該申請から相当の期間が経過したにもかかわらず、行政庁の不作為(法令に基づく申請に対して何らの処分をもしないことをいう。以下同じ。)がある場合には、次条の定めるところにより、当該不作為についての審査請求をすることができる。」

3:行政不服審査法61条(準用43条1項)の内容と異なります。
「審査庁は、審理員意見書の提出を受けたときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、審査庁が主任の大臣又は宮内庁長官若しくは内閣府設置法第四十九条第一項 若しくは第二項 若しくは国家行政組織法第三条第二項 に規定する庁の長である場合にあっては行政不服審査会に、審査庁が地方公共団体の長(地方公共団体の組合にあっては、長、管理者又は理事会)である場合にあっては第八十一条第一項又は第二項の機関に、それぞれ諮問しなければならない。」
※除外事項として記載されている1号~8号に再調査の請求は含まれていません。

4:行政不服審査法61条(31条1項)の内容です。
「審査請求人又は参加人の申立てがあった場合には、審理員は、当該申立てをした者(以下この条及び第四十一条第二項第二号において「申立人」という。)に口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、当該申立人の所在その他の事情により当該意見を述べる機会を与えることが困難であると認められる場合には、この限りでない。」

5:行政不服審査法61条(25条1項)の内容と異なります。
「審査請求は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。」

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02

1 誤り

行政不服審査法5条1項

「行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるときは、当該処分に不服がある者は、処分庁に対して再調査の請求をすることができる」とされています。

2 誤り

行政不服審査法3条

「法令に基づき行政庁に対して処分についての申請をした者は、当該申請から相当の期間が経過したにもかかわらず、行政庁の不作為(法令に基づく申請に対して何らの処分をもしないことをいう。以下同じ。)がある場合には、次条の定めるところにより、当該不作為についての審査請求をすることができる」とされています。

3 誤り

行政不服審査法61条は、9条1〜3項および43条を準用していません。

4 正しい

行政不服審査法61条・31条1項

「審査請求人又は参加人の申立てがあった場合には、審理員は、当該申立てをした者(以下この条及び第四十一条第二項第二号において「申立人」という。)に口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えなければならない」とされています。

5 誤り

行政不服審査法61条・25条2項

「処分庁の上級行政庁又は処分庁である審査庁は、必要があると認める場合には、審査請求人の申立てにより又は職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置(以下「執行停止」という。)をとることができる」とされています。

参考になった数8

03

1:誤
行政不服審査法(以下「法」という。)第5条第1項

2:誤
この場合には不作為の審査請求がなされる(法3条参照。)。

3:誤
法61条の準用する9条4項の規定により、再調査請求の審理は審理員によってなされない。処分庁によってなされる。

4:正
法61条の準用する法31条の規定による。

5:誤
法61条の準用する25条の規定による。

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