行政書士の過去問
平成28年度
法令等 問41-2

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問題

行政書士試験 平成28年度 法令等 問41-2 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、最高裁判所判決の一節である。空欄[イ]に当てはまる語句を、以下の選択肢(1~20)から選びなさい。

憲法二一条二項前段は、「検閲は、これをしてはならない。」と規定する。憲法が、表現の自由につき、広くこれを保障する旨の一般的規定を同条一項に置きながら、別に検閲の禁止についてかような特別の規定を設けたのは、検閲がその性質上表現の自由に対する最も厳しい制約となるものであることにかんがみ、これについては、公共の福祉を理由とする例外の許容(憲法一二条、一三条参照)をも認めない趣旨を明らかにしたものと解すべきである。けだし、諸外国においても、表現を事前に規制する検閲の制度により思想表現の自由が著しく制限されたという歴史的経験があり、また、わが国においても、旧憲法下における出版法(明治二六年法律第一五号)、新聞紙法(明治四二年法律第四一号)により、文書、図画ないし新聞、雑誌等を出版直前ないし発行時に提出させた上、その発売、頒布を禁止する権限が内務大臣に与えられ、その運用を通じて[ア]な検閲が行われたほか、映画法(昭和一四年法律第六六号)により映画フイルムにつき内務大臣による典型的な検閲が行われる等、思想の自由な発表、交流が妨げられるに至つた経験を有するのであつて、憲法二一条二項前段の規定は、これらの経験に基づいて、検閲の[イ]を宣言した趣旨と解されるのである。
そして、前記のような沿革に基づき、右の解釈を前提として考究すると、憲法二一条二項にいう「検閲」とは、[ウ]が主体となつて、思想内容等の表現物を対象とし、その全部又は一部の発表の禁止を目的として、対象とされる一定の表現物につき[エ]に、発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止することを、その特質として備えるものを指すと解すべきである。
(最大判昭和59年12月12日民集38巻12号1308頁)
  • 行政権
  • 絶対的禁止
  • 例外的
  • 否定的体験
  • 外形的
  • 原則的禁止
  • 形式的
  • 制限的適用
  • 抜き打ち的
  • 積極的廃止
  • 実質的
  • 個別的具体的
  • 警察権
  • 法律的留保的
  • 国家
  • 網羅的一般的
  • 司法権
  • 裁量的
  • 公権力
  • 排他的

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この過去問の解説 (3件)

01

イ 絶対的禁止

税関検査事件(最大判昭和59年12月12日民集38巻12号1308頁)の判示内容が問題になっています。

検閲の定義として、「行政権が主体となつて、思想内容等の表現物を対象とし、その全部又は一部の発表の禁止を目的として、対象とされる一定の表現物につき網羅的一般的に、発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止すること」としました。

税関検査が事前に発表そのものを禁止するものかが争われましたが、関税徴収手続に付随して行われるものであり、検査主体たる税関は思想内容の規制を独自の使命とする機関ではないので、検閲には当たらないとされました。

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02

最大判昭和59年12月12日税関検査事件の判示内容です。

イ:「絶対的禁止」

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03

最大判昭和59年12月12日税関事件より。
イ:「絶対的禁止」

参考になった数0