行政書士の過去問
令和3年度
一般知識等 問49

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

行政書士試験 令和3年度 一般知識等 問49 (訂正依頼・報告はこちら)

以下の公的役職の任命に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。

ア  内閣法制局長官は、両議院の同意を得て内閣が任命する。
イ  日本銀行総裁は、両議院の同意を得て内閣が任命する。
ウ  検事総長は、最高裁判所の推薦に基づき内閣総理大臣が任命する。
エ  NHK(日本放送協会)経営委員は、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命する。
オ  日本学術会議会員は、同会議の推薦に基づき内閣総理大臣が任命する。
  • ア・イ
  • ア・ウ
  • イ・オ
  • ウ・エ
  • エ・オ

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

ア.誤り。内閣法制局の長は、内閣法制局長官とし、内閣が任命する。」(内閣法制局整備法2条1項)とされ、誤りです。

イ.正しい。総裁及び副総裁は、両議院の同意を得て、内閣が任命する。」(日本銀行法23条1項)とされ、条文の通りです。

ウ.誤り。検事総長、次長検事及び各検事長は一級とし、その任免は、内閣が行い、天皇が、これを認証する。」(検察庁法15条1項)とされ、任命は内閣が行うとされています。

エ.正しい。委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。」(放送法31条1項)とされ、条文の通りです。

オ.正しい。前項の職員の任免は、会長の申出を考慮して内閣総理大臣が行う。」(日本学術会議法16条3項)とされ、条文通りの内容です。

よって、正解は2。

参考になった数8

02

この問題のポイントは内閣法制局設置法第2条1項、日本銀行法第23条1項、検察庁法第15条1項、放送法第31条1項、日本学術会議法第7条1項と2項の理解です。

まず内閣法制局設置法第2条1項は内閣法制局の長は、内閣法制局長官とし、内閣が任命するとされています。

日本銀行法第23条1項は総裁及び副総裁は、両議院の同意を得て、内閣が任命するとされてます。

検察庁法第15条1項は検事総長、次長検事及び各検事長は一級とし、その任免は、内閣が行い、天皇が、これを認証するとされてます。

放送法第31条1項は委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命するとされてます。

最後に日本学術会議法第7条は日本学術会議は、二百十人の日本学術会議会員(以下「会員」という。)をもつて、これを組織する。

 会員は、日本学術会議による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する

とされてます。

 

以上の点をおさえて、解説をみていきましょう。

選択肢1. ア・イ

解説の冒頭より、内閣法制局の長は、内閣法制局長官とし、内閣が任命するとされています。

よって、アは内閣法制局長官は、内閣が任命するとなります。

また解説の冒頭より、総裁及び副総裁は、両議院の同意を得て、内閣が任命するとされてます。

よって、イは日本銀行総裁は、両議院の同意を得て内閣が任命するとなります。

選択肢2. ア・ウ

解説の冒頭より、検事総長、次長検事及び各検事長は一級とし、その任免は、内閣が行い、天皇が、これを認証するとされてます。

よって、ウは検事総長は、内閣総理大臣が任命するとなります。

選択肢3. イ・オ

解説の冒頭より、日本学術会議会員は日本学術会議による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命するとされています。

よって、日本学術会議会員は、同会議の推薦に基づき内閣総理大臣が任命するとなります。

選択肢4. ウ・エ

解説の冒頭より、委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命するとされてます。

よって、エはNHK(日本放送協会)経営委員は、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命するとなります。

まとめ

今回の問題は全て初出題の法知識を問う設問となっており、また別の形で出てくる可能性が出てくるのでもう一度これらの法律を読んでみた方が良いでしょう。

参考になった数2

03

知っていないとかなり難しい問題です。

ア 間違いです。

内閣法制局設置法2条により、内閣が任命すると定められていますが、両議院の同意は規定されていません。

イ 正しいです。

日本銀行法第23条により内閣が任命すると定められています。

ウ 間違いです。

内閣総理大臣でなく、内閣が任命します。検察庁法15条によります。

エ 正しいです。放送法31条によります。

オ 正しいです。日本学術会議法7条によります。

菅内閣で候補者が任命されなかった問題がありました。

選択肢2. ア・ウ

よってこれが正解肢となります。

参考になった数2