行政書士の過去問
令和3年度
一般知識等 問52
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問題
行政書士試験 令和3年度 一般知識等 問52 (訂正依頼・報告はこちら)
エネルギー需給動向やエネルギー政策に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
ア 2010年代後半の日本では、一次エネルギーの7割以上を化石エネルギーに依存しており、再生可能エネルギーは3割にも満たない。
イ 2010年代後半以降、日本では、原油ならびに天然ガスいずれもの大半を、中東から輸入している。
ウ パリ協定に基づき、2050年までに温室効果ガスの80%排出削減を通じて「脱炭素社会」の実現を目指す長期戦略を日本政府はとりまとめた。
エ 現在、世界最大のエネルギー消費国は米国であり、中国がそれに続いている。
オ 2020年前半には、新型コロナウイルス感染症拡大による先行き不安により、原油価格が高騰した。
ア 2010年代後半の日本では、一次エネルギーの7割以上を化石エネルギーに依存しており、再生可能エネルギーは3割にも満たない。
イ 2010年代後半以降、日本では、原油ならびに天然ガスいずれもの大半を、中東から輸入している。
ウ パリ協定に基づき、2050年までに温室効果ガスの80%排出削減を通じて「脱炭素社会」の実現を目指す長期戦略を日本政府はとりまとめた。
エ 現在、世界最大のエネルギー消費国は米国であり、中国がそれに続いている。
オ 2020年前半には、新型コロナウイルス感染症拡大による先行き不安により、原油価格が高騰した。
- ア・イ
- ア・ウ
- イ・オ
- ウ・エ
- エ・オ
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この過去問の解説 (3件)
01
ア.妥当である。2020年度のエネルギー割合として、7割以上が化石エネルギー(火力発電)、再生可能エネルギーは2割未満であるとされています。
(出典:https://earthene.com/media/156 アスエネメディア)
イ.妥当でない。前半は正しいですが、天然ガス(LNG)に関しては、オーストラリアからの輸入が増えています。
(出典:https://www.gas.or.jp/tokucho/torihiki/ 一般社団法人 日本ガス協会)
ウ.妥当である。選択肢の通りです。
(参考:https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/topics/20211028-topic-14.html 脱炭素ポータル)
エ.妥当でない。2020年度の統計によると、最大のエネルギー消費国は中国であり、次いでアメリカとなっています。
(出典:https://www.globalnote.jp/post-3231.html グローバルノート 世界の一次エネルギー消費量国別統計・推移)
オ.妥当でない。2020年、原油価格は新型コロナウイルスの影響により大きく下落しました。
(参考:https://www.smd-am.co.jp/market/daily/marketreport/2020/12/news201204gl/ 三井住友DSアセットマネジメント 日々のマーケットレポート)
よって、正解は2。
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02
経済の問題です。経済に疎い人には難しいかもしれません。
しかし、常識的な肢も混じることがあるので、あきらめずに正解にたどりつきたいところです。
ア:正しいです。
日本は資源産出国でないので、なんとなく常識かと思います。
参考:https://earthene.com/media/156
イ:間違い。
原油の中東依存度は9割に近いですが、天然ガスは大半を中東以外から輸入しています。
ウ:出題時点では正しいです。現在では100%削減を謳っています。
エ:間違い。中国が1位です。
オ:間違いです。
原油高はロシア政情によるもので、コロナウイルスが直接原因ではないです。
アもウも正しいこの肢が正解です。
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03
この問題のポイントは、2010年代後半からのエネルギー需給動向やエネルギー政策に関する知識です。
まず、2010年代後半の一次エネルギーの割合は化石エネルギーが7割以上を示し、再生可能エネルギーは3割も満たないとされてます。(参考:https://www.env.go.jp/content/900501590.pdf)
2010年代後半の原油は中東依存度が9割、一方、天然ガスは原油に比べ調達の多角化が進み、中東依存度は約2割で、主にオーストラリアやマレーシアから輸入しているとされています。
(参考:https://www.env.go.jp/content/900501590.pdf)
日本政府はパリ協定に基づき、2050年までに温室効果ガスの80%排出削減を通じて「脱炭素社会」の実現を目指す長期戦略を2020年10月に宣言しました。
2022年の統計より、世界最大のエネルギー消費国は中国で、アメリカがそれに続いています。
(参考:世界の一次エネルギー消費量 国別ランキング統計・推移(EI) - GLOBAL NOTE)
最後に2020年前半には、新型コロナウイルス感染症拡大による先行き不安により、原油価格が下落しました。(参考:原油市場の2020年の振り返りと今後の見通し 需要回復により緩やかな上昇予想も、協調破綻がリスク | 三井住友DSアセットマネジメント (smd-am.co.jp))
以上の点をおさえて、解説をみていきましょう。
解説の冒頭より、2010年代後半の一次エネルギーの割合は化石エネルギーが7割以上を示し、再生可能エネルギーは3割も満たないとされてます。
よって、アは2010年代後半の日本では、一次エネルギーの7割以上を化石エネルギーに依存しており、再生可能エネルギーは3割にも満たないとなります。
また、解説の冒頭より、2010年代後半の原油は中東依存度が9割、一方、天然ガスは原油に比べ調達の多角化が進み、中東依存度は約2割で、主にオーストラリアやマレーシアから輸入しているとされています。
よって、イは2010年代後半以降、日本では、原油の大半を、中東から輸入しているが天然ガスは主にオーストラリアやマレーシアから輸入しているとなります。
解説の冒頭より、日本政府はパリ協定に基づき、2050年までに温室効果ガスの80%排出削減を通じて「脱炭素社会」の実現を目指す長期戦略を2020年10月に宣言しました。
よって、ウはパリ協定に基づき、2050年までに温室効果ガスの80%排出削減を通じて「脱炭素社会」の実現を目指す長期戦略を日本政府はとりまとめたとなります。
解説の冒頭より、2020年前半には、新型コロナウイルス感染症拡大による先行き不安により、原油価格が下落しました。
よって、オは2020年前半には、新型コロナウイルス感染症拡大による先行き不安により、原油価格が下落したとなります。
解説の冒頭より、世界最大のエネルギー消費国は中国で、アメリカがそれに続いています。
よって、エは現在、世界最大のエネルギー消費国は中国であり、米国がそれに続いているとなります。
この問題のように国の政策などを問う問題は出てくることが度々出てくるので、日頃から国の政策に目を通すようにした方が良いでしょう。
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