行政書士の過去問
令和3年度
一般知識等 問53

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問題

行政書士試験 令和3年度 一般知識等 問53 (訂正依頼・報告はこちら)

先住民族に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。
(注)※ アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律
  • 2019年制定のいわゆるアイヌ新法 で、アイヌが先住民族として明記された。
  • 2020年開設の国立アイヌ民族博物館は、日本で初めてのアイヌ文化の展示や調査研究などに特化した国立博物館である。
  • 2007年の国際連合総会で「先住民族の権利に関する宣言」が採択され、2014年には「先住民族世界会議」が開催された。
  • カナダでは、過去における先住民族に対する同化政策の一環として寄宿学校に強制入学させたことについて、首相が2008年に公式に謝罪した。
  • マオリはオーストラリアの先住民族であり、アボリジニはニュージーランドの先住民族である。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題のポイントは先住民族に関する政策や知識です。

まず日本では2019年制定のいわゆるアイヌ新法の1条でこの法律は、日本列島北部周辺、とりわけ北海道の先住民族であるアイヌの人々の誇りの源泉であるアイヌの伝統及びアイヌ文化(以下「アイヌの伝統等」という。)が置かれている状況並びに近年における先住民族をめぐる国際情勢に鑑み、アイヌ施策の推進に関し、基本理念、国等の責務、政府による基本方針の策定、民族共生象徴空間構成施設の管理に関する措置、市町村(特別区を含む。以下同じ。)によるアイヌ施策推進地域計画の作成及びその内閣総理大臣による認定、当該認定を受けたアイヌ施策推進地域計画に基づく事業に対する特別の措置、アイヌ政策推進本部の設置等について定めることにより、アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、及びその誇りが尊重される社会の実現を図り、もって全ての国民が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とするとされ、アイヌが先住民族として明記されました。

また、2020年に開設された国立アイヌ民族博物館は、日本で初めてのアイヌ文化の展示や調査研究などに特化した国立博物館です。

一方、世界では2007年の国際連合総会で「先住民族の権利に関する宣言」が採択され、2014年には「先住民族世界会議」が開催されました。

カナダでは、過去における先住民族に対する同化政策の一環として寄宿学校に強制入学させたことについて、首相が2008年に公式に謝罪しました。

最後にオーストラリアの先住民族はアボリジニーで、ニュージーランドの先住民族はマオリです。

 

以上の点をおさえて、解説をみていきましょう。

選択肢1. 2019年制定のいわゆるアイヌ新法 で、アイヌが先住民族として明記された。

解説の冒頭より、2019年制定のいわゆるアイヌ新法の1条でアイヌが先住民族として明記されました。

よって、2019年制定のいわゆるアイヌ新法 で、アイヌが先住民族として明記されたとなります。

選択肢2. 2020年開設の国立アイヌ民族博物館は、日本で初めてのアイヌ文化の展示や調査研究などに特化した国立博物館である。

解説の冒頭より、2020年に開設された国立アイヌ民族博物館は、日本で初めてのアイヌ文化の展示や調査研究などに特化した国立博物館です。

よって、2020年開設の国立アイヌ民族博物館は、日本で初めてのアイヌ文化の展示や調査研究などに特化した国立博物館であるとなります。

選択肢3. 2007年の国際連合総会で「先住民族の権利に関する宣言」が採択され、2014年には「先住民族世界会議」が開催された。

解説の冒頭より、2007年の国際連合総会で「先住民族の権利に関する宣言」が採択され、2014年には「先住民族世界会議」が開催されました。

よって、2007年の国際連合総会で「先住民族の権利に関する宣言」が採択され、2014年には「先住民族世界会議」が開催されたとなります。

選択肢4. カナダでは、過去における先住民族に対する同化政策の一環として寄宿学校に強制入学させたことについて、首相が2008年に公式に謝罪した。

解説の冒頭より、カナダでは、過去における先住民族に対する同化政策の一環として寄宿学校に強制入学させたことについて、首相が2008年に公式に謝罪しました。

よって、カナダでは、過去における先住民族に対する同化政策の一環として寄宿学校に強制入学させたことについて、首相が2008年に公式に謝罪したとなります。

選択肢5. マオリはオーストラリアの先住民族であり、アボリジニはニュージーランドの先住民族である。

解説の冒頭より、オーストラリアの先住民族はアボリジニーで、ニュージーランドの先住民族はマオリです。

よって、アボリジニはオーストラリアの先住民族であり、マオリはニュージーランドの先住民族であるとなります。

まとめ

この問題のように難しい選択肢が並ぶ問題でもあきらめずに選択肢を全て読めば解けることもあるのであきらめずに問題を読む習慣づけも大事かと考えられます。

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02

アイヌについて詳細を知っている方は通常少ないかと思います。

このような初見の問題は明らかにおかしい肢をあぶりだす方法が適当だと思います。

選択肢5. マオリはオーストラリアの先住民族であり、アボリジニはニュージーランドの先住民族である。

この肢が誤りです。

オーストラリアの先住民族がアボリジニであることは、小中学生の社会の授業で習うかと思います。

他の肢の検討に時間を割かず、最速でこの肢を選びたいところです。

参考になった数2

03

1.妥当である。アイヌ新法は2019年に制定され、同法の第1条にアイヌ民族が先住民族であることが明記されています。

2.妥当である。選択肢通りの内容です。

3.妥当である。選択肢通りの内容です。

(参考:https://www.unic.or.jp/activities/humanrights/discrimination/indigenous_people/ 国際連合広報センター)

4.妥当である。2008年に当時の首相であるスティーブン・ハーパー首相は同化政策について謝罪しました。

(出典:https://www.afpbb.com/articles/-/2403952 AFP BB News)

5.妥当でない。マオリ族はニュージーランドの先住民族であり、アボリジニはオーストラリアの先住民族です。

参考になった数2