運行管理者(貨物)の過去問
平成27年度 第1回
実務上の知識及び能力 問37
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問題
平成27年度 第1回 運行管理者試験(貨物) 実務上の知識及び能力 問37 (訂正依頼・報告はこちら)
運行管理者の日常業務の記録等に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。
- 運行管理者は、選任された運転者ごとに採用時に提出させた履歴書が、法令で定める運転者台帳の記載事項の内容をほぼ網羅していることから、これを当該台帳として使用し、索引簿なども作成のうえ、営業所に備え管理をしている。なお、他の営業所への転任又は退職した運転者については、余白部にそのことがあった年月日及び理由を記載し、3年間保存している。
- 運行管理者は、事業者が定めた勤務時間及び乗務時間の範囲内で、運転者が過労とならないよう十分考慮しながら、そのほか天候や道路状況などをあわせて考え、乗務割を作成している。なお、乗務割は、早めに運転者に知らせるため、1ヵ月分程度の予定を事前に示し、これに従って運転者に乗務させている。
- 運行管理者は、運転者に法令に基づき作成した運行指示書を携行させ運行させていたが、当該運転者から、運行経路の途中において交通事故が発生しており、その影響で運行の遅延が予想される旨、運行管理者に連絡があった。そこで当該運行管理者は、運行経路を変更すべきと判断し、営業所に保管する当該運行指示書の写しにその変更した内容を記載するとともに、当該運転者に対して電話等により変更の指示を行った。また、運転者に携行させている運行指示書については帰庫後提出させ、運行管理者自ら当該変更内容を記載のうえ保管した。
- 運行管理者は、運行記録計により記録される「 瞬間速度 」、「 運行距離 」及び「運行時間」等により運転者の運行の実態や車両の運行の実態を分析し、運転者の日常の乗務を把握し、過労運転の防止及び運行の適正化を図る資料として活用しており、運行記録計の記録を1年間保存している。
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この過去問の解説 (3件)
01
履歴書は運転者台帳ではないので不適切です。
運転者台帳は定められたフォーマットを用いて管理しなければなりません。
2適
運行管理者は運転者が過労にならないよう配慮したり、
天候などを考慮する事も適切な処置です。
3不適
運転者自身に携行させている運行指示書に、変更の内容を記載させなければなりません。
帰庫後に提出させ、運行管理者自らが記載してはいけません。
4適
どの設問でも「1年間」などの数字の部分を差し替えて出題されることが多いので注意深く読み解きましょう。
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02
②・④が解答となります。
1 .運行管理者は、選任された運転者ごとに採用時に提出させた履歴書が、法令で定める運転者台帳の記載事項の内容をほぼ網羅していることから、これを当該台帳として使用し、索引簿なども作成のうえ、営業所に備え管理をしている。なお、他の営業所への転任又は退職した運転者については、余白部にそのことがあった年月日及び理由を記載し、3年間保存している。
→青字部分に誤りがあります。
運転者台帳は運転者一人一人に分けて作成をします。
これらは履歴書に代用することはできないため、注意が必要です。
(保存期間については3年間となります)
記載する項目には履歴書には記載がないものも多いため、
別と考えて作成をすることを覚えておきます。
ちなみに特徴的な項目としては…
・運転免許証の番号および有効期限
・適性診断の受診状況などがあげられます
2 .運行管理者は、事業者が定めた勤務時間及び乗務時間の範囲内で、運転者が過労とならないよう十分考慮しながら、そのほか天候や道路状況などをあわせて考え、乗務割を作成している。なお、乗務割は、早めに運転者に知らせるため、1ヵ月分程度の予定を事前に示し、これに従って運転者に乗務させている。
→正しいです。
まず運転者の勤務時間及び乗務時間は事業者が定めます。
それらに合わせて乗務割が作られていきます。
その中で、運転者への負荷や経験・スキルに応じた配車や、
効率よく休暇を取得させるために早めに乗務割を開示することは
運転者にとっても有益であるため、良い対応とされます。
3 .運行管理者は、運転者に法令に基づき作成した運行指示書を携行させ運行させていたが、当該運転者から、運行経路の途中において交通事故が発生しており、その影響で運行の遅延が予想される旨、運行管理者に連絡があった。そこで当該運行管理者は、運行経路を変更すべきと判断し、営業所に保管する当該運行指示書の写しにその変更した内容を記載するとともに、当該運転者に対して電話等により変更の指示を行った。また、運転者に携行させている運行指示書については帰庫後提出させ、運行管理者自ら当該変更内容を記載のうえ保管した。
→青字部分に誤りがあります。
【運行指示書】については「運行管理者(控え)」「運転者(原本)」の
それぞれが携行して運行を開始します。
乗務の途中で運行指示書の内容に変更があった場合は
☆ 運行管理者 → 運転者 へ変更内容を指示します。
その中で両者とも変更内容を自身が携行している運行指示書に記載する
ことが求められます。
4 .運行管理者は、運行記録計により記録される「 瞬間速度 」、「 運行距離 」及び「運行時間」等により運転者の運行の実態や車両の運行の実態を分析し、運転者の日常の乗務を把握し、過労運転の防止及び運行の適正化を図る資料として活用しており、運行記録計の記録を1年間保存している。
→正しいです。
「運行記録計」とはタコグラフ(デジタルタコグラフ)を指しており
速度・運行距離・時間が明確に記録されます。
その中で、運転者の走行実態や休憩・待機などの時間管理の記録が
見られるため、これらをもとに適正かつ過労防止のための資料として
活用します。
また、運行記録計の保存期間は1年間となります。
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03
運行管理者の日常業務の記録に関する問題です。
適切なものだけを選ばなければなりません。
不適切です。
履歴書を運転者台帳として使用してはいけません。
適切です。
記述の通りとなります。
不適切です。
間違いを誘発させるポイントが織り込まれているのでそれぞれ検証していきます。
1・作成した運行指示書を携行させて運行させていた。
適切です。
2・運行管理者は運行経路を変更すべきと判断した。
適切です。
3・営業所に保管する当該運行指示書の写しに変更した内容を記載した。
適切です。
4・当該運転者に対して電話等により変更に指示を行った。
適切です。
5・携行させている運行指示書については帰庫後提出させた。
適切です。
6・運行管理者自ら当該変更内容を記載のうえ保管した。
不適切です。
変更内容は運転者に記載をさせなければなりません。
適切です。
記述の通りとなります。
運行記録計の記録は1年間保存しなければなりません。
特に選択肢「運行管理者は、運転者に法令に基づき作成した運行指示書を携行させ運行させていたが、当該運転者から、運行経路の途中において交通事故が発生しており・・・」の記述は非常にわかりにくくされています。
1から6のポイント中どこに誤った記述を入れられてもわかるようにしておいて下さい。
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