運行管理者(貨物)の過去問
平成27年度 第2回
貨物自動車運送事業法関係 問7

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問題

平成27年度 第2回 運行管理者試験(貨物) 貨物自動車運送事業法関係 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

貨物自動車運送事業の事業用自動車の運転者に対する点呼に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
  • 乗務前の点呼においては、酒気帯びの有無及び疾病、疲労その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無について、運転者に対し報告を求め、及び確認しなければならない。ただし、その他の方法により当該報告事項について確認ができる場合にあっては、当該報告を求めないことができる。
  • 乗務前の点呼においては、営業所に備えるアルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であって、国土交通大臣が告示で定めるもの。)を用いて酒気帯びの有無を確認できる場合であっても、運転者の状態を目視等で確認しなければならない。
  • 乗務前の点呼は、対面(運行上やむを得ない場合は電話その他の方法。)により行わなければならない。ただし、輸送の安全の確保に関する取組が優良であると認められる営業所において、貨物自動車運送事業者が点呼を行う場合にあっては、当該貨物自動車運送事業者は、対面による点呼と同等の効果を有するものとして国土交通大臣が定めた機器による点呼を行うことができる。
  • 乗務前及び乗務後の点呼のいずれも対面で行うことができない乗務を行う運転者に対しては、乗務前及び乗務後の点呼の他に、当該乗務途中において少なくとも1回電話等により点呼(中間点呼)を行わなければならない。当該点呼においては、乗務する事業用自動車の法令に定める点検(日常点検)の実施又はその確認についての報告を求めなくてはならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正しいものは「2」と「3」の二つとなります。

「1」は、いかなる場合でも「当該報告を求めないことができる」といったことはありません。

「4」は間違いがわかりにくい問いですが、中間点呼においての報告までは行わなくても良いとされているので、間違いとなります。

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02

②・③が解答となります。

1 .乗務前の点呼においては、酒気帯びの有無及び疾病、疲労その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無について、運転者に対し報告を求め、及び確認しなければならない。ただし、その他の方法により当該報告事項について確認ができる場合にあっては、当該報告を求めないことができる。

→青字部分に誤りがあります。

 点呼の基本は「対面」となります。

 対面または遠隔のどちらであっても、点呼における必要事項は

 報告を求め確認することが定められています。 

2 .乗務前の点呼においては、営業所に備えるアルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であって、国土交通大臣が告示で定めるもの。)を用いて酒気帯びの有無を確認できる場合であっても、運転者の状態を目視等で確認しなければならない。

→正しいです。

 アルコール検知器を用いて、数字として確かめることは基本となります。

 また目視で運転者の状態を確認する目的としては、

 酒気帯びの有無だけではなく「体調」「疲労感」「メンタル面の不調」

 などを見つけるためであり

 結果として「安全な運転ができない状態」であれば乗務は不可となります。 

3 .乗務前の点呼は、対面(運行上やむを得ない場合は電話その他の方法。)により行わなければならない。ただし、輸送の安全の確保に関する取組が優良であると認められる営業所において、貨物自動車運送事業者が点呼を行う場合にあっては、当該貨物自動車運送事業者は、対面による点呼と同等の効果を有するものとして国土交通大臣が定めた機器による点呼を行うことができる。

→正しいです。

 「輸送の安全の確保に関する取組が優良であると認められる営業所」とは

 「Gマーク」を取得した営業所となります。

 走っているトラックの後ろ側に「G」の文字をデザインしたステッカーが

 貼っているものがありますが、こちらが「Gマーク取得済み」の営業所

 となります。 

4 .乗務前及び乗務後の点呼のいずれも対面で行うことができない乗務を行う運転者に対しては、乗務前及び乗務後の点呼の他に、当該乗務途中において少なくとも1回電話等により点呼中間点呼)を行わなければならない。当該点呼においては、乗務する事業用自動車の法令に定める点検(日常点検)の実施又はその確認についての報告を求めなくてはならない。

→誤りです。

 中間点呼の際に確認するべき事項としては

 酒気帯びの有無

 ・疾病、疲労、睡眠不足などの理由により安全な運転をすることができない

  おそれの有無

 こちらになります。 

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03

乗務前点呼、中間点呼、乗務後点呼のそれぞれの目的を理解することが重要です。

選択肢1. 乗務前の点呼においては、酒気帯びの有無及び疾病、疲労その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無について、運転者に対し報告を求め、及び確認しなければならない。ただし、その他の方法により当該報告事項について確認ができる場合にあっては、当該報告を求めないことができる。

安全規則第7条第1項によると、乗務前の点呼は、

対面 (運行上やむを得ない場合は電話その他の方法)により行い、

酒気帯びの有無、疾病、疲労、睡眠不足その他の理 由により

安全な運転をすることができないおそれの有無、

道路運送車両法の規定による日常点検の実施に ついて報告を求め、

及び確認を行い、 並びに事業用自動車の運行の安全を

確保するために必要な指示をしなければならないとされています。

このとき、運行上やむを得ない場合遠隔地における

運転者の属する営業以外からの出庫になります。

よって、誤りになります。

選択肢2. 乗務前の点呼においては、営業所に備えるアルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であって、国土交通大臣が告示で定めるもの。)を用いて酒気帯びの有無を確認できる場合であっても、運転者の状態を目視等で確認しなければならない。

安全規則第7条第4項及び通達 「貨物自動車運送事業輸送安全規則の 解釈及び運用について」 第7条2(5)

により正しいです。

選択肢3. 乗務前の点呼は、対面(運行上やむを得ない場合は電話その他の方法。)により行わなければならない。ただし、輸送の安全の確保に関する取組が優良であると認められる営業所において、貨物自動車運送事業者が点呼を行う場合にあっては、当該貨物自動車運送事業者は、対面による点呼と同等の効果を有するものとして国土交通大臣が定めた機器による点呼を行うことができる。

安全規則第7条第1項により正しいです。

選択肢4. 乗務前及び乗務後の点呼のいずれも対面で行うことができない乗務を行う運転者に対しては、乗務前及び乗務後の点呼の他に、当該乗務途中において少なくとも1回電話等により点呼(中間点呼)を行わなければならない。当該点呼においては、乗務する事業用自動車の法令に定める点検(日常点検)の実施又はその確認についての報告を求めなくてはならない。

安全規則第7条第1項第3号に よると、

事業者は乗務前の点呼において

「道路運送車両法第47条の2第1 項及び第2項の規定による

点検(日常点検)の実施又はその確認」について報告を求め、

及び確認を行わなければならない。

とあるので、日常点検は中間点呼ではなく

乗務前の点呼時におこなわなければならないので、誤りです。

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