運行管理者(貨物)の過去問
平成28年度 第1回
貨物自動車運送事業法関係 問8
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問題
平成28年度 第1回 運行管理者試験(貨物) 貨物自動車運送事業法関係 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
次の自動車事故に関する記述のうち、一般貨物自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づく国土交通大臣への報告を要しないものを1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
- 事業用自動車が踏切を通過中、その先の道路が渋滞していたため前車に続き停車したところ、当該自動車の後部が踏切内に残った状態となり、そこに進行してきた列車と接触事故を起こした。
- 事業用自動車が左折したところ、左後方から走行してきた自転車を巻き込む事故を起こした。この事故で、当該自転車に乗車していた者に20日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。
- 事業用自動車の運転者が運転操作を誤り、当該事業用自動車が道路の側壁に衝突した後、運転席側を下にして横転した状態で道路上に停車した。この事故で、当該運転者が10日間の医師の治療を要する傷害を負った。
- 高速自動車国道を走行中の事業用けん引自動車のけん引装置が故障し、事業用被けん引自動車と当該けん引自動車が分離した。
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この過去問の解説 (3件)
01
「2」について、30日未満となっているので国土交通大臣には報告する必要はない事案となります。
よって答えは「2」となります。
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02
②が解答となります。
1 .事業用自動車が踏切を通過中、その先の道路が渋滞していたため前車に続き停車したところ、当該自動車の後部が踏切内に残った状態となり、そこに進行してきた列車と接触事故を起こした。
→報告が必要となります。
「鉄道車両と衝突、接触を生じた事故」については報告が必要です。
2 .事業用自動車が左折したところ、左後方から走行してきた自転車を巻き込む事故を起こした。この事故で、当該自転車に乗車していた者に20日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。
→報告は不要となります。
事故の被害者に対して報告する判断基準が決まってきますが、
正しくは「死者または重傷者を生じた事故」が対象となります。
問題文では被害者が医師の治療を受けていますが
【重傷者】の概念が決まっています。
★14日以上の入院を要する傷害
★入院を要する傷害で医師の治療を要する期間が30日以上のもの
問題文では「20日間の医師の治療を要する傷害(=通院のみ)」となります。
「入院」の有無が重要となりますので、注意が必要です。
3 .事業用自動車の運転者が運転操作を誤り、当該事業用自動車が道路の側壁に衝突した後、運転席側を下にして横転した状態で道路上に停車した。この事故で、当該運転者が10日間の医師の治療を要する傷害を負った。
→報告は必要となります。
「自動車が転覆したもの」は報告の対象となります。
【転覆】とは…
★路面に対して35度以上傾斜した場合を指します。
運転席が下になるとは恐らく90度傾いている状況と思われます。
(=横転)
(難しくとらえず横転という言葉をキーワードにしてみるとよい
と思います。)
4 .高速自動車国道を走行中の事業用けん引自動車のけん引装置が故障し、事業用被けん引自動車と当該けん引自動車が分離した。
→報告が必要となります。
「車輪の脱落、牽引自動車の分離を生じたもの」とされています。
文中の通り「被けん引自動車と牽引自動車が分離した」ということで
対象となります。
他にも報告するに該当する事例はいくつかありますが、事例ごとにキーワードとなる言葉があります。
それらを理解しておくと正答へのポイントとなります。
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03
記述が適切なものは【適切】
記述が適切でないものは【不適切】
【適切】
鉄道との衝突や接触(負傷者の有無は問わず)は
重大な事故として30日以内に報告が必要になります。
【不適切】
報告を要するのは重傷者を生じた事故があった場合になります。
重傷とは14日以上病院に入院又は、
病院に入院することを要する傷害で医師の治療を
要する期間が30日以上のものことをいいます。
20日間の医師の治療を要する傷害は、 重傷者を生じた事故には該当しません。
よって、報告は要しません。
【適切】
車の転覆 (傾斜35度以上)は
重大な事故として30日以内に報告が必要になります。
【適切】
けん引分離は知った日から30日以内に報告を要します。
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