運行管理者(貨物)の過去問
平成29年度 第2回
労働基準法関係 問32

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問題

平成29年度 第2回 運行管理者試験(貨物) 労働基準法関係 問32 (訂正依頼・報告はこちら)

下図は、貨物自動車運送事業に従事する、自動車運転者の一週間の勤務状況の例を示したものであるが、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」( 以下「改善基準」という。 )に定める拘束時間等に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。ただし、すべて1人乗務の場合とする。なお、解答にあたっては、下図に示された内容及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
問題文の画像
  • 1日についての拘束時間が改善基準に定める最大拘束時間に違反する勤務はない。
  • 1日についての拘束時間が15時間を超えることができる1週間についての回数は、改善基準に違反していない。
  • 勤務終了後の休息期間は、改善基準に違反しているものはない。
  • 木曜日に始まる勤務の1日についての拘束時間は、この1週間の勤務の中で拘束時間が最も短い。

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この過去問の解説 (3件)

01

答えは1と3
1日の拘束時間=始業時間から24時間以内にあった拘束時間となります。
上記表の場合下記のようになります。
  拘束時間 休息時間
月曜日 11 13
火曜日 15+1=16 8
水曜日 16 10
木曜日 10+2=12 12
金曜日 15+1=16 8
土曜日 13  

1(正解)1日の最大拘束時間は16時間となっているので、改善基準に違反はありません。

2(誤り)1日についての拘束時間が15時間を超える事が出来る1週間についての回数は2回が限度です。改善基準に違反です。

3(正解)勤務終了後の休息時間が8時間以上になっているので、改善基準に違反はありません。

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02

①・③が解答となります。

この問題では「拘束時間」「休息時間」の考え方が大切となります。

まずは、それぞれについて解説をしていきます。

拘束時間の考え方について】

★拘束時間は始業開始から24時間を1日と捉えます。

 例)7時始業 = 翌日7時までが1日

★1日における拘束時間は

 ・原則 = 13時間

 ・最大 = 16時間

★1週間で15時間を超える日は週に2回まで

 1日の拘束時間が15時間を超える日は1週間のうち2回までとなります。 

1日の24時間以内に次の業務が始まっている場合、

 重複する時間は前日の拘束時間に含めます

 例) 火曜日の始業開始6時、 水曜日の始業開始が5時の場合

   火曜日の24時間以内に1時間分(5-6時)の業務があるため、

   これは火曜日の拘束時間として扱われます。

   つまり、単純に計算すれば21時 - 6時で15時間ですが、

   そこに1時間を追加して火曜日の正しい拘束時間は16時間となります。

休息時間の考え方】

 休息時間は終業時間から次の業務までに8時間連続して取ることが原則となります。

 

これらの条件を含めて、各日の拘束時間及び休息時間を纏めます。

★月曜日

 拘束時間 11時間

 休息時間 13時間

★火曜日

 拘束時間 16時間(21時 - 6時 + 水曜日の5-6時分の1時間を加算

 休息時間  8時間

★水曜日

 拘束時間 16時間

 拘束時間 10時間

★木曜日

 拘束時間 12時間(17時 - 7時 + 金曜日の5-7自分の2時間を加算

 休息時間 12時間

★金曜日

 拘束時間 16時間(20時 - 5時 + 土曜日の4-5時分の1時間を加算

 休息時間  8時間 

★土曜日

 拘束時間 13時間

 休息時間は翌日は休日の為、割愛 

上記のようになりました。

それでは各選択肢を比較し、正答を纏めます。

1 .1日についての拘束時間が改善基準に定める最大拘束時間に違反する勤務はない。

 →正しいです。

  最大拘束時間は16時間のため、違反は見られません。 

2 .1日についての拘束時間が15時間を超えることができる1週間についての回数は、改善基準に違反していない。

 →誤りです。

  火曜日・水曜日・金曜日の拘束時間が16時間であり、

  1週間に3回となっていますので、

  改善基準告示違反となります。 

3 .勤務終了後の休息期間は、改善基準に違反しているものはない。

 →正しいです。

  各日とも8時間以上の休息期間が取れているため、違反は見られません。 

4 .木曜日に始まる勤務の1日についての拘束時間は、この1週間の勤務の中で拘束時間が最も短い。

 →誤りです。

  月曜日 = 11時間

  木曜日 = 12時間となり、月曜日の方が拘束時間が短くなります。

  この問題では重複する時間が正しく算出されているかがポイントとなります。 

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03

この問題のポイントは拘束時間の計算の仕方や休息時間の考え方について理解する必要があります。

問題を見ながら、考えていきましょう。

選択肢1. 1日についての拘束時間が改善基準に定める最大拘束時間に違反する勤務はない。

正しいです。

1日の拘束時間は原則として13時間で、最大で16時間です。

1週間で15時間を超える拘束時間が許されているのは2回までで、選択肢1について最大拘束時間に違反する勤務はありません。

選択肢2. 1日についての拘束時間が15時間を超えることができる1週間についての回数は、改善基準に違反していない。

誤りです。

拘束時間は業務を開始してから24時間がその日の拘束時間になります。

したがって、火曜日の拘束時間については水曜日の5時から6時までの1時間も火曜日の拘束時間に含まれるため、火曜日の拘束時間は16時間になります。

なので、火曜日、水曜日、金曜日の拘束時間が16時間になり週に3回超えているので、違反になります。

選択肢3. 勤務終了後の休息期間は、改善基準に違反しているものはない。

正しいです。

休息期間に関しては勤務が終了してから次の勤務までが原則8時間以上は空く必要があります

月曜日から土曜日まで休息期間に8時間以上空いているので違反はしていません。

選択肢4. 木曜日に始まる勤務の1日についての拘束時間は、この1週間の勤務の中で拘束時間が最も短い。

誤りです。

1週間で拘束時間が最も短いのは月曜日の11時間です。

まとめ

拘束時間や休息期間に関して基本簡単な計算をするだけですが、業務の開始時間や就業時間の重複している時間を正確に計算されているかが鍵になります

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